■日光/男体山(スキー)
2007年12月24日
鮎島仁助朗
悲しいかな、今年もクリスマスイヴは何もする用事がない。というわけで山に行くことにしたが、なんとも行き先が見当たらない。前日、前々日は南岸低気圧で東京は雨が降るようであり、これはパウダーが楽しめそうだ。しかし、日帰りでいけそうなところでなかなかピンとくるものがない。2年ほど足を踏み入れていない中央アルプスは経ヶ岳にまずは食指が動くが、日光も捨てがたし。結局は直前の天気予報もあるが、安部礼二の特番があるFM東京の電波が入りそうなところということで男体山に行くことにした。
北側の志津小屋から登ろうとしたが、予想外に雪が多く、それにジャンジャン降っており、車でそこまでいけそうもない。ということで湖畔の有料駐車場に車を止めて、表登山道から登ることにする。が、すでに閉山期間で、登山口の門が閉ざされている。もっとも登山口に門があるというのもオドロキだが。横から回り込んで登り始める。いでたちは、パウダーゲットのためのフリートレック&兼用靴プラスに、アイゼン・ワカン、それに耳にはラジオのイヤホンだ。
むろん、最初からスキーを使えるわけではなく、三合まではツボ足だ。ここは雪が1メートルほど積もっていたら疎林で楽しめそうなのだが、あいにく10cm程度。三合から四合までは林道歩きなのでスキーを活用したが、四合からは密林の急登となるので再びツボ足となる。
11時半、安倍礼二の特番が始まるころには頂上につくかなと思いもあったが、まったくだよ。第一、百名山だし結構人がいるのかなと予測していたのだが、まったく人がいない。トレースもそんなにない。また天気もあの予報は一体??という感じで雪がジャンジャン吹きつけている。加えて、歩きづらい。新調した兼用靴はこれは歩きづらい。さらに担いだフリートレックが木にひっかかる!なんだかまったくスキーが使えそうな雰囲気もなく、スキーを七合目でデポしようかと何度も思ったほどだ。八合を越えると雪が深くなり、ワカンを着用。深いところでヒザ程度。なんとか天気も快方に向かい、頂上到着!!眼下に望む中禅寺湖がきらきら輝いて美しい。
さて問題の下りだ。登りでは九合までは使えそうな感じはあったが、なにせ岩がゴロゴロ露出している。また使えるといっても、斜面が狭く、完全に山スキー向きではない。でも、せっかく持って来たのだからということで履くが、やはり滑走面を傷つけたくはないのでシールを履いたまま。すると、予想に反してパウダーで結構楽しいではないか。それに新しい兼用靴!さすがに「スカルパブーツの最高峰」との触れ込み通り、これはいい。どんな悪斜面でも転ぶ気がしない。なんだか気持ちがいい。ボコボコ当たる感触を楽しむ感じでスイスイ下っていく。八合の小屋上は、岩がゴロゴロ露出しているので、ジャンプ&ジャンプの繰り返しだったが、一度も脱がずに八合小屋まで滑ることができた。そこからはさすがにツボ足で下り、林道では再び使って二荒山神社まで。結局、一人の登山者とも会わなかった。
結構楽しかった!!
登っているときは天気も悪いし、憂鬱にさせる要素ばかりだったが、案外滑れた、いや滑りきった感がある。八合までとはいえ頑張ったんじゃない、俺。この斜面を滑ったんだから、と思えば今シーズンはどんなところでも滑れそうな気がする。まぁ、完全にシールがボロボロになってしまったが、まぁまぁ前向きに。前向きに。
それにしても日光か。帰りのいろは坂からは見ると、男体山も大薙の上部は凄く快適そうな斜面だった。もっとも下部では滝が出てきて前々ダメそうだが。結構、東京で大雨が降った後、北面の御真仏薙とかも面白いのかもしれない。日光の山々はあまり登ったことがない。強いて言えば、アカナ沢ぐらいだ。やはり、天候も安定しているときにいずれ、冬季に湯元〜日光白根山〜山王峠〜太郎山〜真名子山〜女峰山〜赤薙山〜霧降高原の縦走をしてみたい。このコースに男体山はちょうど外れている点でも今回落とせてよかったと思いが一入である。
【記録】
12月24日(月・祝)雪のち晴
二荒山神社0820、頂上1220、二荒山神社1430
2007.12.25 鮎島 筆