<巻機山・登川 米子沢>


−メジャーをやってからでないと本当のマイナーの良さは分からない−。それが屏風、大ジェードルの教訓だったはずだが、その後も「ギョウザ」「マイモーズ」「ジロト」だのといったマイナー路線を突っ走ってしまった(それぞれ面白かったし、特にジロトはオススメ)。

そろそろメジャールートやっておかないとヤバイね、という危機感みたいなものもあり、「巻機三大癒し」の1本(by鮎)、米子沢に行ってきました。

9/5(土) : レンタカーで関越経由、桜坂駐車場 >

レンタカー屋の説明を受けて色々突っ込みたくなる点多数。なぜ車を壊した際の営業補償が、一日のレンタカー代よりも高いのか?などなど。

9/6(日) : 05:30起床 05:55桜坂駐車場出発 - 07:20最初の滝 - 09:15大ナメ - 10:15二股 - 11:00巻機山 - 12:30桜坂駐車場 >

天気は悪くない。駐車場の管理小屋みたいなところから林道に入る。どんづまりまで歩いていって、危うく一本右の深沢に入るところであった。ちょっと林道を戻って、噂の凹状砂防ダムから入渓。しばらくはゴーロ歩き。やがて水流が出てきた。水温が高く、雪渓はなさそうだ。

やがて最初の滝、先行の集団に追いつく。ここで大休止しキジなどを打って、登攀開始。

1段目の滝は水流右を快適なフィストジャムで突破(このぐらいの傾斜だと、形だけ覚えているジャムでも楽勝なのだ)。武井さんは無理せず左から藪に入る。ところが、2段目、3段目はどう見ても登れそうに無いので渡辺も左の藪へ逃げる。ちょっと上がるとものすごく明瞭な踏み跡があり、これをたどるとゴルジュごと巻いてしまう形なった。ちょっともったいないが、いつ崩れだすか分からない今日の天気ではまあ仕方ない。そのあとは登れる滝をどんどん登り、1箇所狭いゴルジュ地形でザイル出したほかはノーザイル。

そして噂の大ナメ。これは凄い。「3大癒し」は伊達じゃない。時々滝が出てきたりして飽きさせない構成もニクい。武井さんと写真をとりっこ。二人ともことあるごとにカメラを出し、もうほとんど写真会である。なにしろ米子なので、きれいな風景が広がる。

二股は、杭が立ってあるのですぐ分かる。左股を水流沿いに行くと、左に明瞭な踏み跡が見えたが、沢を詰めることにする。

避難小屋の水場が終了点と聞いていたので水はギリギリまで汲まなくていいと思っていたら、沢はどんどん分岐して、あみだくじ状態に。結局、だいぶ山頂に近いところに出てしまったため、水汲みのタイミングがワンテンポ遅れてしまった。だがまあ、避難小屋近くに出ていたら山頂行ってなかっただろうし、結果としてラッキーだったか?

山頂からは足早に下り、途中から小雨がパラついたりもしたが、なんとか崩れる前に下山できた。武井さんはそうでもないようだが(やっぱ体力あるよね)、ナベは結構ばて気味、というか脱水気味。水500しか汲めなかったのが効いた。まだこの時期、1Lはないと駄目だね。

下山後は、アプローチで目ざと見つけておいた清水集落・上田屋食堂で山菜そばを食ったが、それはもう美味。山菜がうまい。東京の立ち食いの山菜と同じと思っていたら大間違いだ。メニューも何も無くて、頼んだときに値段も聞いていなかったのでちょっとビビっていたが、これで900円ならOKでしょう。いつか泊まってみたいものだ(本当は民宿なのよ)。

関越ではいわゆる「ゲリラ豪雨」に何度も出くわしたが、あれと山で遭遇しなくてよかった。

米子は「美人」だ。だから、「ああ、きれいだね」って感じ。LOVEにはなれないね。俺はもっと変態を愛す。

(文責:渡辺)

 


間違えて林道を詰めるとこれが出てくる。「深沢」というらしい。


こちらが正しい米子沢の入口


さっそく釜に浸かる


高巻きへ


最初の連続する滝。一段目は越えられたが、あとはまとめて右岸から高巻き


 こちらの連続滝は直登


美しいナメ床


心地良く飛沫を浴びながら


気楽に遡行


雪渓は無いが、それなりに冷たい


巻くか迷うが・・・


突破に挑戦


珍しくリードで頑張るナベ


壁がヌメって結構イヤらしい


無事に突破


泊まり山行なら行水ポイント(?)


ウエットも着ていないのにやたら水に強い武井さん


やや苦戦した高い滝


上部のナメ床も快適


意外と上まで滝や釜が多い


 そろそろ終わる筈・・・


・・・と思ったら意外と長い


終盤は気楽に


二俣到着


二俣の右手は植生保護の為、入渓禁止


二俣左手以降の分岐で右手を選び過ぎ、頂上近くまで登ってしまった


遡行終了後の草原


巻機山頂は眺望無し


これが山菜だらけそばだ!


民宿だが昼間は食堂も営業