■八ヶ岳 東面/天狗尾根 [雪攀]

2009.12.26-27


高橋、佐野、武井


12月26日 西国分寺駅06:00 -美しの森P09:30 - 出合小屋12:00 - 天狗尾根2,350m付近15:30

 

高橋が前夜の忘年会のために土曜の朝西国分寺駅6時に集合。デートさえ金曜夜にはしない時代?に休前日の忘年会は勘弁してほしい。ということで、初日は天狗尾根上に乗っかれば最低限よしとするので、逆にあせらず進めるだけと覚悟を決められてよかった。

恥ずかしい名称の「美しの森駐車場」を9時半に出発。たくさん入山者がいると思っていたのに、ばかでかい駐車場に一台停まっているだけ。年末山行にむけて、力をセーブしているのかな。先週の遭難のため、本山域を自粛したのだろうか。天狗尾根は道型が残っており、その上に薄く雪が乗っている状態で、はっきり言ってラッキー。

2350mくらいのとこで幕営。武ちゃんのゴアテントは初使用で、中でコッヘルにふたをしないでガンガン湯気を出しても内側はサラサラで、自分が担がなければ最強だ。今晩しなければならないことはまずは明日のルート取りだが、空身ピストンか真教寺尾根を下るか各自の成算、思惑、希望、打算が錯綜し微妙な問題だったが、武ちゃんの希望通りになった。テントを担ぐ人が登るというのだから何も言えましぇん。

 

 

 


12月27日 泊地発06:30 - 天狗尾根上部 -赤岳頂上10:30 -真教寺尾根 - 美しの森P16:30   

 

3時45分に起床し、テントを畳んだのが6時。まだ暗いのでゆっくり登攀具をつけたりして、6時半に出発。それでもまだ樹林帯なので、最初はヘッデンだった。

モルゲンロートに赤く染まる権現・旭の東面が、樹間から眺められる。岩稜帯にでると、無風快晴の絶好のコンディション。麓の街はまだ朝もやの中で、山だけが浮かび上がっている。

ザイルを2度出したが、10m~15mくらいのピッチなので、ミッテルがザイルを結べて3人で40mロープでちょうどよかった。フィックスのある岩峰(大天狗の手前)は、フィックスを辿って右上してルンゼに回りこんだ。ここは支点がしっかりしているか見てくると言ってザイルを出さないでスタートしてしまったが、結構渋くザイルを曳いて登るべきだった。同ルートを下る際にはここがポイントとなるだろう。まあ、フィックスを掴めば問題ないだろうがいつもあるわけではないだろうし、その際には登る際によく下降ルートを観察する必要あり。

 

あとは大天狗、小天狗を越えて、快晴に感謝しながら至福の登高だ。稜線に出てから赤岳までが結構長く、且つルーファイが楽しめるところだった。真教寺尾根分岐にザックをデポして山頂まで一投足。文三郎に合流すると行列になり、山頂を早々に退散し隣のピークで休憩。安曇野だけは雲海沈んでいたが北アの屏風は壮観で、いつもながらやはり鹿島槍が一際美しいと思う。

さて、真教寺尾根に入るとラッセルが深く、ワカンの出番となり相当の苦労が予想されたが、途中単独行者がもくもくと上がってくるのに出会い助かった。それでもワカンが必要で、へろへろになって美しの森に帰還した。

小淵沢の「スパティオ」(延命の湯)で入浴し、「ぼんち食堂」に寄って武チャンがカツカレーを完食するのを見物。立派なもんだが、佐野さんのオカズの助けを借りたのはすっきりしないんじゃない?

 

記)高橋