■北ア/明神岳東稜

2012年4月28-29日
高橋・佐野・武井
”メンバーが集まらないけど行くよね?”

 当初からGWの雪稜参加の意向を示していたに佐野さんに、いよいよ待ったなしの火曜日にちょっとびくつきながら伺ったところ ”階段から転げ落ちて・・・・”などと返信が。
 ・・・・の続き次第ではあるが、二人でも行く意志というか覚悟を固め、同時にテントをどっちが持つかをハッキリさせておく必要がある。同夜一応の決着をつけたところ翌朝武ちゃんから ”今からでも参加でいいですか?”と。あの覚悟とテントの押し付け合いは何だったのかと通勤電車内で脱力感を覚えた。がそれは一瞬のこと、もちろんウェルカムっす。頼りにしてます。

4月27日
西国分寺駅集合 20:00 - 沢渡アルピコタクシーP24:00

 中央道を走っていると時々パラパラっと雨がフロントガラスを叩くが移動性高気圧がすぐそこまできているのはわかっているし、少なくても向こう2日間は晴れが約束されていると天気予報が言うので余裕だ。沢渡に着いても寒くない。


4月28日 晴れ
タクシー発05:30 - 上高地発06:30 - ひょうたん池11:00 - ラクダのコル15:30

 いやー雪が少ないねえ。有名ルートだし、GWに入ってからの出発だし、ハッキリ言って俺たちが道を開くなんて気持ちは全くなかった。先週の会山行日帰り山スキー+が今シーズン初めての雪山登山の我々にはそんな資格は端からないのだ。
 養魚池跡信大山岳館裏からちょっと入ったところで二人組に追いついたけど、そこで休憩してる間に先行パーティーが出発。その繰り返しで慙愧に堪えなかったが我々が先頭に出ることはなかった。できなかったのだ。先行に追いつくのは先行がトレースをつけてくれているからであるのです。もちろん感謝とスミマセンは都度伝えたが俺のふらふらぶりを見ればわかってくれるだろうし、あきれ返っていたろう。武ちゃんは言うまでもなく佐野さんまで”まさかひょうたん池までで泊ってことはないでしょうねえ”とプレッシャーをかけてくるのが辛い。案の定ひょうたん池で足が攣ったので長い休憩を取らしてもらってどうにか回復して先までがんばることにする。
 第一階段というところでは先行が右からロープを伸ばして行って苦労しているので、我々は左からロープを伸ばし、こちらは楽で、ここだけ一瞬先頭に立ったがラッセルに入ると攣りがぶり返し動けなくなっていると先行Pが当たり前のように抜いて行った。見下ろすひょうたん池には3人Pが到着しテントを張り始めた。これで明日のバットレス登攀は後ろから急かせることはないとニンマリ。
 本日の明神東稜入山は3Pなり。ラクダのコルは春風がそよそよと優しく、下又白源頭の前穂の見事な岩稜帯が展開するのを眺めて夕暮までのひと時を幸せに包まれて過ごす。寝不足の初日はこんなもんなのは織り込み済み。明日からは(体調が)復活するぞ〜 楽しくなるぜ。


4月29日 晴れ
発05:30 - 明神岳主峰07:00 - 前穂高岳09:30 - デポ地(明神岳から最初のコル)11:30 - 岳沢ヒュッテ13:30 - 上高地15:45

 今日も先行Pが先に出発。こちらも遅い準備ではなかったのだが。まあ向こうは二人、こっちは三人でちょうどいい順番ではないでしょうか。
 バットレスは雪がなく完全な岩登り。手のホールドはあるが足が甘く4級くらいか。薄い手袋で登れたからだが、これがオーバー手を外せないとなると別物だろう。12月頭に、当時は城ヶ崎にここまでうつつを抜かすとは思っていなかったので来るシーズンに備えつづら岩でアイゼントレをしていたのが思い出される。これだけで気持ちがずいぶん違う。
 1Pで岩場をぬけ、ザイルをしまい(これも先行者のトレースがなかったら別物かな)雪壁を直登から最後は右に回り込んで稜正面を抜けると頂上。
 先行Pは既に隣のU峰の岩場に取りついている。佐野さんの(階段から転げ落ちて負傷した)足の状態が良くなく、今日中に降りることに今朝出発前に決定していたので右に行くか左に行くかが焦点に。話し合いの結果、主稜をたどりX峰まで行って明神を完結したいという意見が強く、休憩を終えそちらに3,4歩踏み出したところで、やっぱ前穂を目指そうと踵を返さしてもらった。前穂高が高く前方に聳えてるのに登らないでおくべきかだ。上高地から目立つ明神X峰に立てないのは少し残念だが、3,000m越え&初穂高岳(奥穂じゃなくても穂高ならなんでもいい)のタイトルと、そして何よりその迫力の姿態に自分の中では前穂ピークが完全にまさっていたのだ。
 明神山頂を降りて最初のギャップを奥明神沢のコルかと間違えてそこにいらない荷物をデポし、ザイル等・ビバーク用フライ・全員の行動食&水等々は武チャンがザックに背負った。あきれるね。
 岩稜をルーファイしながらクライムダウン、アップを繰り返し最後は広大な雪壁を登って標識の埋もれた(最初からないのかな?)前穂高山頂。涸沢のテンバの賑わいと北尾根の最後のピッチを登ってくるPを見下ろす。穂高山頂ならではのこの充実感。
 戻りは行きで苦労した岩稜を避け、奥明神沢側を大きく廻り込んで雪壁をトラバースした。空荷(武チャンを除く)でも前穂往復に5時間近く要した。
 デポ地から奥明神沢の支流を下ったら見えない下部がゴルジュっぽく、本流に向けてトラバースしたら崖に出てしまい懸垂して本流に戻り、あとは尻セードであっという間に岳沢ヒュッテだった。
 帰りはおなじみの竜島温泉。
 明神東稜というより穂高への登路だったなあ。

【団体装備メモ】 ・ガス缶中4(オリジナルは前穂ピストンの後、明神縦走の2泊3日計画だった)
・8.1 x 50m 1本 (中間は基本タイブロック)
・ハーケン4本 (使わなかったが懸垂に追い込まれた場合用に最低3本は必要とおもわれる)
・カム エイリアン緑/黄色/赤&マスター黒の計4本 (2回使った。緑は不要。)
・テント アライ3-4人用+レインフライ

【個人装備(次回用個人メモ)】
・下半身 下着+薄手フリースズボン
・上半身 長そで下着2枚 + モンベル化繊ジャケット
・アウター ナンンチャッテゴアもどき雨具上下
・寝具 薄手ダウンジャケット+ダウンズボン + イスカ180 + インナー毛布 + ゴアシュラカバ (今回は気温が低くなかったのでちょうどよかったがシュラフ280が理想かか。インナー毛布も要らなくなるから重量一緒)

【他】 *アルファ米と言いながら、以前の山行の米を持っていったら生米だったので一人ご飯を炊かせてもらった(汗)
*佐野雪盲初期症状。ジャレこけたグラサンではだめだ。目に関するものはけちるな(by鮎・長嶋)



山登魂ホームへ