■巻機/神字川金山沢

2004.8.22
鮎島仁助朗、浦田依子、山田剛士
 この週末に塩見岳バットレスに行く予定だったが、急な出張&お仕事が入ってしまって、日曜日の1日だけしか行けなくなってしまった…。というわけで、前から行きたかった登川金山沢に行こうと一緒に塩見に行くはずだった浦田さんに持ちかけ、さらに久しぶりに早稲田の山田も誘い上尾から入渓点の沢口へ。
 朝、コンタクトレンズをいれようとするが、痛恨の落下!!どこか行ってしまった。今回のスペシャル装備その1のコンタクトレンズはこうして使用されずに終わってしまった。。。その2のウォーターテニ−をはき、いざ出発6時半。前に山登魂の山崎さんたちが行ったときにはビバークせざるをえない状況になったと聞いていたので、出発をそれなりに少し早くした。
 用水路を辿り、入渓。しばし、平凡なところ越えて、5m滝を右から巻き、黒岩沢の出合いを過ぎたところにある50m滝を左岸から巻く。踏み跡がしっかりしておらず、何だかわからない方向へこいでしまって、多少はまってしまったが今シーズン初沢のやまつよの先導のもと、なんとか踏み跡らしきところに戻り、沢に降り立つことができた。それからは簡単なところを行き、大きく左へ曲がるところの滝を簡単に越えると第1スラブの開始。右から登りはじめ、簡単に登りはじめ、8m滝を左から登って越えると第2スラブ帯。私が着用したテニ−ちゃんは乾いたところならものすごいフリクションだ。他の2名が行けなさそうなところも、簡単にノーハンドで過ぎることができる。これは武器だ。感動した。途中、第2スラブの核心も沢靴2人が戸惑っているところをスイスイ行くことができ、すばらしい。私はまったく必要を感じなかったが、2人のためにロープをFixする。この核心部を越えて20m登るとようやく第2スラブ帯も終わり、源頭のナメという渓相。次々現れる二俣もとりあえず右へとすすんで割引岳の頂上へと目指す。すると完全に藪となり、ヤブこぎ100mくらいでようやく稜線の登山道に飛び出て山田と抱きつく。
 割引岳をピストンして下山開始。それにしてもこの下山路は悪いとは聞いていたが、ここまで悪いとは。まったく道がないではないか!笹やぶならまだましだが、完全に松の藪こぎもある。ものすごい苦労しながら、ヘロヘロしながらなんとか下りきる。

 確かに西ゼンより長いスラブできれいな沢だった。西ゼンが100名谷なら金山沢も100名谷に値すると思う。溯行自体もウォーターテニ−を着用した私にとり、まったく簡単で高曇りという絶好のスラブ日和の中、足の揃ったパーティーでサクッと登れたことが嬉しい。ただ、下山は一苦労で、ガスっていたら確実に迷っていただろうと思うし、長いこと地面が見えず、さらに最後の最後で変な山に登るという最悪の下山路はかなり消耗させられる。まぁでも久しぶりに山田とも登れたし。いい山行だった。

2004.8.25 鮎島 筆

【記録】
8月22日(日)曇
 駐車地点0630、稜線1230、駐車地点1630

第2スラブを登る