ツールド・モンブラン
参加:石川2
シャモニ基点にて、モンブランを一周するツールドモンブランに行っていました。
ヨーロッパの山小屋はとても綺麗で(なぜか山頂小屋でもシャワーが使える)、食事もおいしく、ベットも綺麗でだいたい5000円くらい。とても素晴らしいです。
今回はツアーはなく、個人での旅行でしたが、シャモニの観光案内のベルナデットさんに依頼し、全ての山小屋を予約していたのでまったく問題ありませんでした。
http://www.chamonix.com/japonais/montagne-rm.htm
また、小川清美さんの「シャモニ周辺を歩く」という本を参考にルートを設定しました。
今回のルートです。7日かけて回りました。所々バスの移動もあります。
一日目
フレジェール ⇔ ラックブラン
山岳ガイドのパンフレットを読みあさると、シャモニ基点の日帰りハイキングでは、このルートが一番お勧めらしい。
モンブラン山群から離れた景色も見られるということもあり、足慣らしに日帰りハイキングにいきました。
左がエギーユヅミディー、右の奥がモンブランです。
シャモニ街中の体育館。子供たちが普通にクライミングを楽しんでいました。
楽しい町です。
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左奥がトリオレ、右がかのドリュ南西壁です。
シャモニの谷をはさんでモンブラン山群を眺めることができます。
有名なメールドグラス氷河。
その奥にあるのは、、、
グランドドジョラス北壁。遠くから見てもえらく立っていて、標高差もすさまじいです。
動物もあちこちで見かけました。
目的地のラック・ブラン 本当に綺麗なところでした。
二日目
シャモニ ⇒ ボンノム小屋
はじめにバスでノールダム・ドラ
ゴルジュに移動します。
ハイキングスタート地点の教会。
田舎にある教会ですが、本当に綺麗です。
土地の地名の由来のゴルジュです。
水量もすさまじく、水線ぞいは突破不可能でしょう。
興味のある方はどうぞ!
しばらく行くと森を抜け、牧草地を進みます。
ツツジのような花が綺麗でした。
途中でよったジョベ湖 往復に2h以上もかかって疲れてしまいました。
途中、雪渓もあります。
ボンノムのコルにつくころには雨でした。
そのごわずかでボンノム小屋に到着。
三日目
ボンノム小屋 ⇒ エリザベッタ小屋
朝日を浴びる、エリザベッタ小屋。みないっせいに出発します。
日本人、アジア人はわれわれ以外にいませんでした。
ヨーロッパ各国からの旅行者ばかりで、、かたことの英語でしたが楽しい時間をすごせました。
標高2665のフールのコル。一度この谷を下り、左奥に見える峠セイニュのコルに目指します。
コルからの下り
とにかく花が一面に咲いていました。
地層にそった、面白い滝がありました。
グラシエ村のはずれにあるモッテ小屋。
いい男のだんなさんが作ってくれる昼食が旨かった!
たくさんのMTBのライダーがいました。基地になっているみたいです。
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遠くにある点々、なんだろうと思っていましたが、帰ってから写真を拡大すると羊でした。
いよいよセイニュのコルを越えて、イタリアに入ります。
雷がごろごろしていて怖かった。
マーモットもところどころにいました。
セイニュのコルを振り返る。このあたりはのんびり歩けます。
今晩の宿のエリザベッタ小屋。氷河をバックにロケーションは最高!食事も最高!
今回のルートで最高の宿でした。
夜はワインを飲みまくって、倒れこむように消灯。
四日目
エリザベッタ小屋 ⇒ クールマイユール
朝日を浴びるエリザベッタ小屋
下にはコンバル湿原が見えます。左の尖っているのはノワール針峰。
湿原の先の低い尖ったピークが、この後に向かったモン・ティチフ。
右はモンブラン。イタリア側は真っ白なフランス側と違って、岩がおおいです。
目の前の堤防のような壁は氷河の砂礫です。すごい高さ。
昨日は天気が悪かったですが、この日は最高でした。
モンブランと荷を運ぶ馬。
ハイカーの荷物を運んでいました。彼らとは三日ほど抜きつ抜かれつ。
イタリア人?の彼らはMt.Fujiに登ったか?ときいてきて、いつか登ってみたいといっていました。
富士山も、アルプスに負けないくらい綺麗だといいのですが、、
右後ろはイタリア側のグランドジョラス。
ノワール針峰をバックに食事。イタリアに入ったのでパスタ。
さすがイタリアのパスタ!旨かった!!
トリノオリンピックの日本人フィギュア選手も練習した、クールマイユールの町並み。
町を見下ろす大岸壁モンティチフ頂上からの眺め。
クールマイユールから見たモンチィフ。
五日目
クールマイユール ⇔ エリミタージュ小屋
この日は休息で、クールマイユールに滞在。
昼食を食べに、プランゴレのエリミタージュ小屋に行ってきた。
ガイドブックに「本当のバカンスとはこういうことか」わかるとあったので行ってみたが、、、
まず食事が旨かった!
また回りの外人さんもゴージャスな感じ。
大きなサングラスをかけた、日焼けしたおばあさんたち。
日本人でもまねっこな人はいるが、やはり本場はかっこいいです。
食後にはみな水着でひやけしたりして、思い思いにすごしていました。
これが本当のバカンスか、、やはり日本の温泉とは違いますね。
イタリアでみつけたお菓子「ハッピーヒッポ!」
とても旨くて、この愛くるしい眼差し、、、お気に入りになりました。
六日目
クールマイユール ⇒ ラ・フリ
一日の休息の後、ハイキングを再開。
イタリア側からみたグランドジョラス。
このあたりも花が満開でした。
いたるところで見かけた、ハウスリーキ。
しかし大きさは場所によってまちまち。これは巨大バージョン。
フィレのコルを越えてイタリアから、スイスへ。
スイスはなんとなく落ち着いた雰囲気でした。ラ・フリの町へ降りたところのお店にて。
ハイカーが吸い込まれていったので我々もついていって一杯。
これは何でしょう??
あのたくさんのパイプには山の名前が書いてあって、あれを除くとそのピークが見えるという仕組み。
なかなか面白かった。
七日目
ラ・フリ ⇒ フォルクラ峠
昨日の宿。ホテルエーデルワイス。
ディナーが最高で大きなステーキが二枚ついてきた。
フォルクラ峠には通常ボィーヌ経由のルートが取られています。
しかし我々は「アルペットの窓」と呼ばれるルートを選びました。
一日で標高差1000m以上を上り下りするのでなかなかハードなルートです。
登りはじめにて。まだまだ先は長いです。
綺麗な花がさいていました。
外人さんいわく、有名だけど珍しい花だそうです。
これまでのルートを振り返る。
ずいぶん登ってきました。
メインルートではないので、これまでのルートと違って、道も少し悪いです。
最後はこのようなルンゼを登ると、、、、
「アルペットの窓」と呼ばれる峠からは期待とおりの眺めが広がっていました。
ツールドモンブランでもバリエーションルートにあたるこのルートは、通る人も少ないですが
本当に美しいところです。日本のガイドブックでもこのコースは紹介していませんが、お勧めです。
下から見た氷河。
左のコルがアルペットの窓です。
最後はフォルクラ峠に向かってトラバース。峠に水を引くための
水路が作られていました。
この日の宿、ホテルホォルクラ。ここは3000円くらいの安宿だったのでちょっと怖かった。
ここまでの宿で日本人にはだれにも会わなかった。
八日目
フォルクラ峠 ⇒ アルベルト小屋(撤退) ⇒ シャモニ
ここまで天気がよく、予備1日を残していたので、シャモニに戻らず
ツゥール氷河近くのアルベルト小屋でもう一泊することにしたが、、、
まずはバルムのコルを目指す。
バルムのコル途中から振り返ると、昨日越えてきたアルペットの窓が見えた。
バルムのコルから、アルベルト小屋を目指す。このころから天候が怪しくなってきた、、、
その後、シャモニ方面から、これまで見たこともないような黒い雲がやってきた!と思ったらすさまじい雷雨。
雷が自分より低いところに落ちまくっており、二人でおびえるようにしゃがみこむ。
すろと、上から「上がって来い!!」という声が聞こえる。(おそらくそういっていた)
見上げると、屈強なクライマー二人。
おびえる我々を岩陰に誘導してくれた。お菓子をくれたり、
日本の話などするうちに少し雷が収まってきた。
すると、彼らは「元気で!」と言って、いってしまう様子。
まずい!このまま置いていかれたマジでまずいと思い、二人でダッシュでクライマーを追いかける。
アルベルト小屋まではまだ1h以上あり、とてもクライマーについていけそうもない。
へろへろになったころに、天の救いか、反対側からハイカーが降りてきた。
我々はクライマー二人にお礼を行って、アルベルト小屋は諦め、
ハイカーと一緒にシャモニ方面に下りることが出来た。
最後の最後にうちのめされつつ、ロープウィーで降りる。
後ろは今晩とまるはずだったアルベルト小屋方面。
最後の最後に打ちのめされてしまった感じがありましたが、殆ど全日天候はよく、恵まれていました。
ツールドモンブランのコースは、とても整備されており、自転車でも走れるレベルです。
景色はとにかく素晴らしく、また毎日感激していました。
またいつか来てみたいルートです。
おまけ シャモニの町並み
登山洋品店であふれています。
装備は十分にこっちでそろいます。
チェスで遊んでいました。
シャモニのパン屋も楽しみの一つ。我々も山に行く前に買い込みました。
上のパイのようなケーキが旨かった。
あと写真にはありませんが、オリーブ入りフランスパンが最高に旨い。
あまり旨いので帰りの飛行機の中でも食べてしまった。
シャモニの町には日本人はたくさんいますが、ツールドモンブランのコース上(ルート、宿)には
殆ど日本人はいませんでした。