南ア 釜無川神宮川濁川笹ノ沢〜黒川本流下降


日時   2005 11/12〜13
メンバー 青山

中ノ川に続き、釜無川第2弾。笹ノ沢はいい沢でした。黒川も上部はかなりよかっ た。今回ネオプレーン靴下の威力を知りました。水たまりが凍ってるような時でさえ 水がまったく冷たくなくて、足先だけなら夏と変わらず好きなだけ沢に入っていられ て快適でした。まだ沢納めには早いかも。

11/11
 JR小淵沢からサントリー白州工場の横を通り林道ゲートへ、タクシー4700円 なり。いきなりザアザア降りの暗闇、ツエルトを張ろうにもきれいな道で棒も石も転 がっていない。みるみるカッパが水を通していく。ダム横の空き地で棒切れをさがし まわって、やっとツエルトを張った。

11/12 雨で寒くてうだうだしていたが、出発時には青空がでていた。振り返っても 前を見ても色づいた山。これが南アの秋なのかと嬉しい。笹ノ沢の出合からすぐ5〜 10mの花崗岩の滝が続く。水量はけっこうある。滝以外は岩盤か、真っ白な細かな 砂。通常なら釜やゴーロの場面もすべてこの砂におおわれており、神社のように清潔 な感じ。いつしか快晴で、水面がゆらゆら、落葉が次々流れて、白砂の上にも影が 次々流れていく。二俣までは、ゴーロはまったくなく独特の雰囲気。滝は登ろうと思 えば登れるし、巻こうと思えば巻ける。ただし巻きは逆相の斜面だったり、岩や斜面 に落葉が新雪のようにふかふか降り積もって様相がわかりづらくたまに怖い。黒津沢 と別れるともう滝らしい滝もなくなり、次第にざれて稜線へ。ザレもまた白くて美し い。静かだった谷と対照的に、稜線は冷たい風がごうごうと吹いていて、2〜3百m上 を雲が通過していく。雲の下端あたりの山肌は雪ですっかり白い。

黒川を下降するとじき、すごく雰囲気のいい広いところにでる。泊って頂戴といわん ばかり。数日滞在したいぐらいだと思いつつ先へ進むと、今度はひたすら花崗岩のナ メ滝。夏ならば滑り台で下っていきたいところ。名前に反して明るい沢だ。次第に谷 が狭まると大滝で、右岸側を下り最後25m懸垂。さらに滝は左へまわって続き、両岸 は険しく果たして巻けるか登り返しかと緊張するが、滝の右のルンゼを一段降りてか ら斜面をトラバースと懸垂で降りられた。6〜70mはありそうなきれいな滝だった。 少し行くとまた滝。また右岸から途中滝を見学しながら下降。3段60mぐらい。ナメ 滝は巻きつつ進み、前松尾沢出合のところで懸垂20m。岩質も黒っぽい泥岩に変わ る。樅沢出合の広々して気持ちいいあたりで泊。焚火をしていると、ちょうど沢の先 に月が出て、沢の上を月が昇っていく。水がきらきら光って、枝の間から星も瞬いて いてツエルトに入るのがもったいなく夜中まで焚火をしていた。

11/13
冷えこんだようで沢靴やプラティバスがバリバリになっていた。焚火でぬくまってか ら出発。いきなり林道と作り途中のダムが見え、心底がっかりする。引き返し樅沢か ら雨乞岳を登ろうかなどと迷うが、黒沢も最後まで見てみたいし、ガマンして下降を 続ける。岩はすっかり明るい花崗岩から泥岩に移り、滝や谷の感じも暗ったく変わっ てしまった。隣の中ノ沢の下部に似ている。黒々した滝がいくつも出てきて、ざれた 急斜面の巻きはどれも少々悪い。ダム工事や杭やヒモさえなければ山深い雰囲気なの に惜しい。2度ほどワンポイントザイルで降りて、最後ダムの右をまたも懸垂で降り ると日に照らされてまばゆい釜無川本流との出合。あとは林道を下るのみ。ゆっくり 歩いたわりに、十分日帰り可能な行程だった。もう一本どこか沢を組み入れてもよ かったかも。すぐに帰るのも惜しくて駅まで歩いた。少々遠かった。正面に見える 八ヶ岳も上は白くなっていた。

11/12 7時出発-7時半笹ノ沢出合、入渓-12時稜線(東鬼ノ窓)-
     黒沢下降-15時樅沢出合泊
11/13 9時半出発-11時半釜無川林道-12:45林道ゲート-14時半JR富士見駅