槍ヶ岳 北鎌尾根


連日のラッセルで北鎌末端から穂先までトレースをつけました。
スノーバー・カム・ハーケン、フル稼動でザイル計9ピッチ、3人の闘志が堅持できたのはゆったりとした4人用テントとエスケープするにも簡単にはいかない場所柄と雪の状況のおかげです。25・26日と28日の雪でどのGWの北鎌記録の写真より明らかに雪が多くて大変でしたが、その分確実にハートに響く山になりました。まあ、下の行動記録見てくださいよ。

26日沢渡着2400 (翌朝タクシーの運転手いわく"今朝は異常な寒さです")
27日(晴) 沢渡-上高地発0600-水俣乗越-天上沢-千天出合至近P2取付17:00 (11H) 
28日(風雪雷) 朝停滞-P2支稜取付発1000-P2-P3-P4・5コル1600 (6H) 
29日(晴) P4・5コル発0500-独標-北鎌平1700 (12H)
30日(晴) 北鎌平発0530-頂上0900-槍沢-横尾-上高地1800 (12.5H)

なんかちょっと体力に自信がついたような気が。
2人ではラッセルが厳しく穂先まで届かなかったでしょう。3人のチームワークのおかげです。長島さん、石川さんありがとう。行き詰まりそうな瞬間は何度かあったけど終わってみれば会心の山行でした。

しかーし、青山さんのGW後半の八つ峰はもっと厳しそう。ついでに行き帰りに眺めてきた明神東稜は私には前穂北尾根よりも美しく見えました。あと、常念は素晴らしい山だ。上高地踏破したぜ。あの辺の地理感覚はもうバッチリ。かな?

 


27日(晴) 沢渡-上高地発0600-水俣乗越-天上沢-千天出合至近P2取付17:00 (11H) 

上高地を、いざ出発。この日は異常に寒い!

途中に見えた明神。スカイラインが東稜?

大曲から水俣乗超への登り。
赤線が我々のライン。
登り・下りともに楽でベストのラインを選べた。

登りはひざラッセルでした。

水俣乗超につきました。バックは天井沢。

しりセードで一気に下ります。

天井沢から見た槍ヶ岳。はじめてみたアングルです。
右側のスカイラインは北鎌尾根。


P2末端を目指してひたすら下ります。



28日(風雪雷) 朝停滞-P2支稜取付発1000-P2-P3-P4・5コル1600 (6H) 

夜半の雨も止み、登りはじめ時は薄日も見えていたが、、

すぐに吹雪に、、、


途中2度ほどザイルを出しつつ登りました。

吹雪の中、P4/5のコルにテントを張りました。

 

29日(晴) P4・5コル発0500-独標-北鎌平1700 (12H)

翌日は快晴!

P5のトラバース地点を目指します!

雪はさらさらで、ヒザラッセルが続きました。

独標が見えてきました。


直登ルートで登りました。

1ピッチ目をリードする長嶋さん。
あと一歩で登れず、2番手の高橋さんが登ってくれました。さすが!

2P目

3P目(終了点より)



独標頂上にて。槍が見えてきました。

槍までの道のりはまだまだ長いです。

 

このあともところどころザイルを出します。


へろへろになりながら、北鎌平に到着。テントを張りました。
この雄大な景色を独り占め!

30日(晴) 北鎌平発0530-頂上0900-槍沢-横尾-上高地1800 (12.5H)

最終日も快晴!

いざ出発!


振り返ると、これまで歩いてきた北鎌が見えます。ほんとに長かった!

1ピッチ目の長嶋さん。

最終ピッチのチムニーを登る長嶋さん。
ここもあと一歩で登れず。
高橋リーダーが登ってくれました。



最終ピッチを登ると祠のすぐ横にでます。なんとも劇的なフィナーレ。
(写真右下に上ってきた際に雪面についたあとがあります)


頂上から肩の小屋への下りは非常に怖かった。

下山にて雪で埋まった槍沢下ります。
このあと上高地までの約6h。ほんとに長かった!