やはりもう山は冬です。気温も氷点下、風もそれなりで装備の
甘さを許してくれません。以下簡単に要点、いや今山行の重
要ポイントを記しました。でも参考になりません。来期にはそれ
はお勧めと言える谷です。ただ厳しい氷はありません。あくまで
冬の遡行というスタイルが合う谷です。
地獄谷に地獄はなかった。
あるのはこの時期に相応しい初冬の沢のあるべき姿。
読みのとおり。いや読み以上に応えくれた、それは良き谷。
以下エピソード数点
その@踏み抜き注意
氷が甘く、安全な氷床とはいかない。バリッと踏み抜き冷や汗。
何度か抜いたが、被害なし。即飛びのいたり。予測して抜重で
切り抜けたり。まったくロシアンルーレット的行動。
そのA予期せぬ雪見酒
んま、谷でのビバークは相変わらず静かにツエルトでやるはず。
であった。だが、相棒はあの焚き火奉行だ。許してくれるわけが
ない。結局、明るいうちから焚き木集めで雪の上で宴会。粉雪や
寒風吹く中、8時過ぎまで雪の中で酔いながらやってしまった。
そのB滑氷+アルファ
これは正統に評価できる。まず気持ちよい滑滝氷が続く。シング
ルアックスでもよし。支沢に易しい氷が連なる。そこはよりみちし
て数ピッチ、マルチのアイスの練習を楽しむ。何でも初物は気持
ちよい。あのバイルとアイゼンが決まる音とそれからグイグイ登
る動作の連続がたまらない。シーズン始まりを体の芯から喜んだ。
そのC番外の飽食
これも予期せぬプレゼント。出合の小屋に戻ったらラーメンでも
食って暖まろうと目論んでいたが、何やら大勢の衆。地元山岳
会がシシ鍋で宴会。食ってけと誘われる。とにかく美味いのだ。
獅子肉と鹿肉をたらふく食い文句なし。こりこりの肉の塊が味噌
仕立てでこってり煮込まれ極上。
まあ、顔が良かったから声をかけられたのかと納得。
記録:治田