■日高/コイボクシュメナシュンベツ川
2007.9.17
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鮎島仁助朗
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すごい濁流のヌビナイをみて、あっさり断念した後、腹案コイボクシュメナシュンベツに転戦すべく楽古山荘へ。日高というと幌尻のあたりならともかく誰もいないイメージがあったが、山荘にはワンサカ人がいる。会話から推測すると、どうやら日本山岳会北海道支部の山行集会をやっているようだ。小生、日本山岳会とは中途半端に関連ある身分でもあるので、さりげなく仲間に入れてもらう。お酒を酌み交わしながら、なにげに仲良くなり、利尻や大雪・日高などのこと、さらに山岳会の運営方法の愚痴など・・。かなり勉強になったが、一番驚くのは皆、クマよけ対策、一切していないことなのである。「クマが・・」と聞く私に対し、「そんなのどこでもいるよ」と軽くあしらわれる。自分は東京で奮発して1800円も出して鈴を買ったのだが、あえなく家においてきてしまい顔面蒼白で、仕方なく帯広で自転車のベル(500円)を買ったのだが、なんだかバカらしいも恥ずかしく、私が本州人ということが身に沁みる。
北海道の朝は早い。みんな5時には出てしまって静かになった頃、ようやく起きて準備。まずは林道を歩いていくと、早速、日本山岳会のパーティーを抜く。日本山岳会の方は沢と登山道パーティーに分かれたようだ。その後、何度か沢を渡渉すると二俣。左へとれば十勝岳に上がれるが、楽古岳が目当てなので右を取る。次第にゴルジュっぽくなり、滝とナメと釜が続くところになるが、どれも簡単に越えられる。右に屈曲するところにある15メートル滝は簡単に右から越えられる。やがて、沢は開けがら両岸から数多くの滝がかかり、正面に50メートル滝が見える。本流はここで右に曲がって高度を上げるところが、この沢のハイライト、多段100メートル以上のスラブ滝だ。順層で難しくもなくノーロープ(そもそも支点が取れるかどうか疑わしい)だが、やはり増水気味でどうしてもシャワーになるところもあり、怖くも寒くシビれるところだ。この滝を超えると小滝が連続し、次第に雲の中に突入。視界30m。寒い。さっさとのぼっていくと薮漕ぎ5メートルで登山道。右に行くと5分で日高山脈の南端、楽古岳山頂だった。なかなかいい沢だった。
頂上も絶え間なく強風が吹きつけ、さらに寒い。3分といることなく、さっさと下りる。絶え間なく、両手でチリンチリンならしながら走り下ること1時間半で楽古山荘へ。山荘につく頃には雨も降り始めていた。
【記録】
9月17日(月)曇のち雨
楽古山荘0540ー楽古岳0905ー楽古山荘1030
2007.9.25 鮎島 筆
上ホロで11月23日で雪崩に巻き込まれた助田さんと鈴木さんの冥福をお祈りする。特に助田さんは、初対面の私に、今度来た時には芽室の自宅に来なさいなど仰られて、気さくないい爺さんだった。
2007.11.26 追記