<奥秩父・滝川 水晶谷>


予想は見事すかされ、それなりの降雨あり。結果と言えばやはりここ秩父は水晶谷でしかないと二日楽しめなかったという安堵感。

他山域は、結果の天候からするとまず無理だったな。その滝川も、昨年9月の秩父多摩での歴史に残るほどの豪雨のため中下流の淵、釜はことごとく埋まってしまった。悲しいかな過日のりりしい姿を知っている身にとってはつらいときが胸を襲う。

でも逆に、これも変幻する谷の行く末、元気ならまた数年後に訪れ、見てみたいとまで思わせるのだ。楽しく愉快な遡行だが、少しは水に浸かり、本流の味を楽しむ。宴会は焚火は不発だが、しっとりと濡れたコケの原生林は良い泊地だった。さらに二日目の雨、でもまたこれが良いんだ。

雨とガス立ち込める奥秩父。皆には不遜と言われるかもしれないが、自然の妙が、体で味わえる。このそぼ降る水滴に体を打たれながらの行動、皆は嫌がるかもしれない、いいや9割以上が嫌だというかもしれない。

でも、快晴無風を全てに求めるのは無しとしたい。幾ばくの渓谷の旅、その行程には、望まない天候も必ずある。それを読んで行かないのも判断。これなら何とか行けると行動するのも判断。

雨の奥秩父。僕には久しぶりの天候悪に濡れた嬉しい行動だった。

【行程】 

8/23(土) : 国道140号より下降07:20〜滝川・水晶谷分岐09:40〜釣橋小屋10:30〜ゴルジュ帯11:30〜魚留ノ滝12:40〜幕場13:00

8/24(日) : 出発08:00〜面蔵ノ滝08:10〜雁坂トンネル通気坑08:20〜稜線ルート11:10〜雁坂小屋11:30〜林道終点13:10〜豆焼橋(国道140号)13:30