F3のリッジから大スラブを眺める 2P目のスラブを登る大部 |
1P(大部、V+、35m)ちょっと、R3から離れすぎてしまったようだ。ここでようやく、リッジの左側は潅木になっているので、スタカットはやめ、コンテでヤブをこぎながら左へトラバースする。150mほど行って様子を覗うと、このあとも潅木が続いていそうなのでロープをしまった。このあたりまでくると、二人ともバテバテで、ペースも上がらない。しっかり休憩を取ったのち、なおも潅木帯をヤブ漕ぎトラバース。最後は、潅木を伝いながら50mほど下ると、広河原に着くことができた。めでたしめでたし。
じゃんけんに勝ったオーブ君から。ハング帯を左から乗り越すようなルート取り。斜度の強い草付を登る感じ。ところどころ悪い。なぜかハング帯(実際は垂直以下)の途中でカム2つでアンカーとしてピッチを切る。
2P(鮎島、W-、45m)
出だしから悪い。上は一面の大スラブだ。ものすごい景色が目の前にある。でも、ホールドも細かいし、残置支点もなく、高度感もあって非常に怖い。途中、ナイフブレードと赤エイリアンで支点を取って右上すると、一つRCCボルトがあった。なおも右上すると、草付ルンゼ状クラックがあり、そこに入ればあとはV級のぼり20mでロープ一杯。アングルと細い木でビレイ。
3P(大部、V、45m)
この草付ルンゼ状クラックを忠実に。潅木でビレイ。
4P(鮎島、V+、45m)
この草付ルンゼ状クラックを忠実に。ちょっと悪いところもあるが潅木まで。
5P(大部、V、45m)
なおも草付クラックを行き、ちょっとテラスっぽいところまで。ここで一息、休憩する。まわりは本当に素晴らしい景色だ。ここは確かに「御伽の国」。『大海原が岩と化したような大岩原が無限の広がりを見せて』いる。しかしなぁ。『尽きることのない大砂漠を、僕は裸で走りまわる。縦横無尽に走りまわる。邪魔するものはなにもない。自由がある。無限の自由がそこにある。』(京大山岳部『報告15』より)とあったが、それはウソやんけ。どこでも登れるという雰囲気は一切ないやんけ。自由なんてないやんけ。俺だって、願わくば全裸で走り回りたいとも思ったさ。しかししかししかし!5.8程度スラブをノーピンで200mもクライミングする勇気も実力もない者にとっては、そんな自由はないのだ。上から見れば豆の木の弦のように走る一本の草付ルンゼ状クラックにルートを取るしかないのだ。まぁでも素晴らしい景色だね。それはそれでよし。
6P(鮎島、V、45m)
草付クラックを別れを告げ、カンテを登り、さらに右の潅木沿いのカンテを登るとロープ一杯でリッジに出る。
7P(大部、V-、45m)
リッジをそのまま。このピッチはロープは必要と感じない。
8P(鮎島、V+、35m)
リッジを行く。出だしはちょっと悪いスラブ。そこを15m登ればナイフリッジとなり、適当なテラスまで。
9P(大部、V、40m)
リッジを忠実に行く。木登りピッチ。
黒部ダムから見た黒部別山(成瀬さんにとってもらった記念写真) | 1日目。別山谷を偵察後、テントに戻る(すごいテン場だが、結構快適!) |
F3のリッジから大スラブを眺める | 1P目。大ハングを左から越えるようにルートを取る。結構傾斜があり悪い |
2P目。寝ているように見えるが、高度感があり結果的に核心ピッチ | 3P目。草付きルンゼ状クラック。 |
4P目。草付きルンゼ状クラックが後にずっと続いている | 7P目。リッジ状を登る |
R3にて。後に見える山は右から五龍岳、唐松岳、白馬三山 | 黒部別山南峰右ルンゼをクライムダウンする(後に黒部ダムが見える) |