■那須/朝日岳東南稜 + 茶臼岳ドーム [クライミング]
2009.3.10
鮎島仁助朗、長嶋剛、大部良輔
一ノ倉尾根・・・。ムムム、天気がビミョー・・。いや、いけなくはないとは思うのだが、自信をもって突っ込める天気でもない。何せ天気予報は曇ときどき雪・・。う〜ん、予報天気図を見てもワタシが予想する限りは天気は悪そうというか、快適じゃなさそう・・。金曜日に長嶋さんとオーブ君に電話して相談してみるとまぁ任せるとのことで、ちょっと泣きを入れさせてもらって天気の良さそうな那須朝日岳東南稜に変更させてもらった。
朝日岳東南稜を登る長嶋さん
茶臼岳ドームを登る長嶋さん
大丸温泉の路肩で車を停めてテントを張るが、起床一時間前となって突風が吹き始め、テント回収に苦労する。なお、そのとき、わたしのコートが飛ばされてしまった。
大丸温泉のゲートから歩き始め、ロープウェイ駅、峠の茶屋を越え、「ここにも高山植物が」という看板まで登山道を伝い、そこでアイゼンを履く。
天気は曇。強風だし、あまり士気はあがらないが、明礬沢に向け下降開始。アイゼンが良く利く。堰堤のあたりまで降りて、明礬沢を越え、こんどはちょっとしたルンゼのようなところを登り、東南稜に取付く。あとは適当にリッジ沿いに登ると、ギャップだ。まぁ懸垂下降してもいいが、ノーロープでギャップ。次いでの壁。念のため風が強いのでロープを出す。じゃんけんに勝った長嶋さんがリードするがV+くらいか。ここを越えるとあとはまぁフツーのガレ岩稜でロープはいらない。雲の中に入り、視界がない中もくもく登ると、いつの間にか頂上だった・・。アレっ?
朝日岳から視界のない中、登山道を下ると、スッと視界がはれ、今度は快晴になった。しかし、剣ヶ峰を越えるとまっすぐ歩けないほどの強風に叩かれる。峰の茶屋で休憩。時間はまだ10時半。天気は快晴となってしまったし、帰るのもまだ早すぎる。というわけで、念のため準備してあった「おかわり」プラン、宇都宮アッセントクラブが08年8月に初登したというの茶臼岳ドームの牛ヶ首ルンゼをやることにする。
30分休憩して、牛ヶ首を目指す。20分ほど歩いてそれらしきものが見える。とりあえず、一番右のルンゼという記憶があったが、明らかにヤバい。硫化水素の噴煙がそのルンゼ目掛けてガンガン吹付けており、そのルンゼだけ真っ白なのだ・・。リスク高すぎるぜ!長嶋さんもオーブ君もちょっとな〜という目で見ている。まぁ、そこまで覚悟をして登りたいわけではないので、あっさり隣の噴煙があたらないところをテキトーに登ることにした。まぁVの域は超えず、ノーロープで40mぐらいさくっと登ると茶臼岳の祠が見えた。終了〜〜!
この頂上台地はやたら風が強い。本当に吹き飛ばされそうになる。体感、風速30m?。ヤバいす。注意して下り、峰の茶屋。12時20分・・。まだ快晴だが、もういいや。30分かけて駐車地まで下ると、快晴だった天気はいつの間にか雲に覆われ、今度は雪が吹付けてきた。吹雪です・・。早く帰ってよかった。
いや〜つらいね。この気合を入れた計画が転戦で、しかもなんとも消化不良!でも、すごい強風だったし、天気もコロコロ変わったし、一ノ倉尾根はキビしそうだし、かといって日帰りでいける雪稜なんて八ヶ岳以外は思いつかないしで、まぁ那須の百名山をとったど〜!ということで長嶋さん、オーブ君、勘弁ください。東南稜ですか?「アイゼントレにちょうどいい」という記録をどこかで読んだ気がしますが、うん、そんな感じですね。那須に登ったことがないヒトはいいんじゃないですかね。
唯一、長嶋さんの直感では行った鹿の湯はよかったですね。鹿の湯は酸ヶ湯を思い出させるとっても雰囲気のある名湯でした。でも、平日なのにこれだけ混んでいるのだから、休日はダメだろうね。。その点で、平日に行ってよかったです。
2009.3.11 鮎島 筆
【記録】
3月10日(火)曇のち晴のち雪
大丸温泉0715、東南稜取付0830、朝日岳0945、峰の茶屋1020-1050、茶臼岳1200、大丸温泉1300
【使用装備】
ダブルロープ×2
【写真】
東南稜唯一の核心部
東南稜上部では雲の中
朝日岳山頂にて
朝日岳から下山途中快晴に。東南稜全景が見渡せた
峰の茶屋にて。アニキ怖いっす。
牛ヶ首に向かってトラバース
無限地獄の茶臼岳ドーム。白いのは雲じゃなくて火山ガス。登ったのは赤いライン
無限地獄茶臼岳ドームを登る
無限地獄茶臼岳ドームを登る
無限地獄茶臼岳ドームを登る
茶臼岳頂上にて
体感風速25m/sの中、下山
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