■関越/小出俣山 [雪山]

2010.02.20-21 長嶋(記)


昨年6月に肩を怪我して以来、まったく山に行けてなかったので、久々に雪を踏んでこようと思い、以前、豪雪時に日帰りで行ってピークが踏めなかった小出俣山を選んだ。

 

雪が締まっていれば日帰りコースなのだろうが、久々にのんびりと山でお泊りがしたくなり、1泊とした。調子がよければ十二社ノ峰に縦走し、疲れていたらのんびりとピストンすればいいやと、当日早朝に出発することにした。

 

林道入り口前の駐車場に車を止め、のんびりスタート。林道の前半は、雪は無し。途中から雪になるが、このところしばらく降ってないのか、良く締まっており快適快適。途中、カモシカが脇にうずくまっていた。怪我でもしたのだろうか。

 

1時間で大ビノ尾根取り付きの千曲平到着。薄暗い杉林を抜けると登りが始まる。相変わらず雪は締まっており、いいお天気の中をつぼ足で快適に登っていく。途中、右から巻くところも、雪がしっかり付いており、難なく通過する。結局ワカンは使わずじまいで、山頂直下ではアイゼンを履いた。山頂着13:30。

このくらい雪が締まっていれば十二社ノ峰までの縦走も楽だろうと思い、三尾根岳とのコルまで下って幕を張ることにした。このころには風がかなり強くなってきて、とても寒い。ブロックを積んでテントを設営して、やっとの思いでテントにもぐりこむ。プラブーのアウターを脱いで、テント内を片していると、なにやら黒いプラスチックの破片があちらこちらに落ちているではないか。よくよく見たら自分が履いているインナーブーツの底がボロボロと剥がれているのだった。一気にモチベーションが下がった。

 

気を取り直し、とりあえず何か温かい物をとバーナーに点火しようとするが、満タンボンベからガスが出てる気配がない。外は吹雪いている。何回やっても同じだった。バーナーに蝋燭が付いており、穴が詰まったのだろう。蔵王スキー断ったから罰が当たったのかなとか、連中は今頃小屋でぬくぬくと大宴会やってんだろうなとか、いろいろ考えながらシュラフにもぐって菓子パンと柿ピーと牛タン塩焼きの晩飯を済ませて、横になった。寒くてビールも菊水も飲めなかった。くそっ! 

 

翌朝、少し明るくなるまで横になり、起きたら一気に撤収して往路を戻ることにする。

 

6時起床7時出発。まだ風は強く、視界も悪い。昨晩結構降ったのか、テントの周りはひざ上まで潜った。1時間かかって小出俣山間で登り返すが、ピーク付近はワカン着けていても股下まで潜った。

 

大ビノ尾根を下り始めると、急激に天気が回復し、ピーカンになった。雪が深いのは山頂直下までで、すぐにアイゼンに履き替えた。腹が減っていまいち踏ん張りが利かない。

 

大分下ってきたら、スノーシューを履いた単独行の方が登ってきた。土日で行ったのに会ったのはこの方だけだ。結局ピークから2時間で千曲平に降りてきてしまった。

 

いろいろあったけど、久々に冬山の凛とした雰囲気が味わえて気持ちよかったです。それにしても装備の点検は大事ですね。蝋燭に点火する際は、バーナーに垂らさないよう、皆さん注意しましょう。


 

 


[コースタイム]

駐車場7:50~千曲平9:00~小出俣山13:30~三尾根岳とのコル14:30-7:00~小出俣山8:00~千曲平10:00~駐車場11:00


 

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