■八ヶ岳/阿弥陀岳北稜 [雪攀]

2011/02/26(日) 前夜発日帰り 金井、亀田


行程:美濃戸口600~美濃戸700900行者小屋920~阿弥陀北稜取付き940~阿弥陀北稜~第一岩峰~第二岩峰~1230阿弥陀山頂1300~中岳のコル~中岳~文三郎尾根~行者小屋1500~美濃戸1620~美濃戸口1700(行動時間:約10時間)


雪のバリーエーションをはじめて2年弱になるが、過去はすべて岡田ガイドに連れられて、赤岳主稜と阿弥陀岳北西稜を経験した。

余談だが、その師匠である岡田ガイドは、4月からガイドを休業し、クライミングの修行に入るという。モチベーションが凄すぎる。陰ながら応援したい。

ところで、自立クライマーを目指すため(といっても、まだまだ軟弱です)、山登魂に入会して1年が過ぎ、そろそろ自分が確実にリードで登れるだろうと、阿弥陀北稜に同会の亀ちゃんを誘ったら、快くOK!パートナーの亀ちゃんとは、昨年の夏にも前穂北尾根を登ったので心強い。

彼も、雪のバリは始めてとか。


2/25():夜、小淵沢駅2230に集合して、車で美濃戸口に移動し、八ヶ岳山荘の仮眠室に宿泊した。

もちろん、夜中100:頃まで、1階ロビーで小宴会を。これって、山登魂のしきたり・・・?

あとから、赤岳登頂組み2人も、となりのテーブルで宴会開始。

また、仮眠室に同泊の女性クライマーは、鉱泉アイスキャンデーのイベントに参加するという。

 

2/26(日):起床500、お互いカップ麺を急いで食い、600に出発。

なお、前日に赤岳山荘のおばちゃんにTELで確認したら、我が名車(インプレッサ四駆)ではやめた方がよいと言われてしまったので、歩くことに。

(これは想定外!) 結局、10時間以上も歩くことになってしまった。

 

行者小屋に到着し、ガチャ類を装着していると、男女2組のパーティーが北稜(この時点では不明)に向かった。

我々も、20分後に出発したが、ちょうど朝、亀ちゃんが八ヶ岳山荘のロビーでナンパ(うそです)した同じ北稜を登る大阪から来たという女性クライマー含むパーティー5人くらいが到着した。かるく会釈して、我々は先を急いだ。

文三郎道との分岐を少し行ったところに、しっかりと北稜へのトレースがあり、先行パーティーに感謝々です。

以後、ほとんどトレースを使わせてもらった。ありがたい。

 

ジャンクションピーク(どこと聞かれてもよく分からなかった)を超えて、草付きの急斜面を先行パーティーが灌木で確保しながら超えているのが見えた。

まず、ピッケルと短いバイル2本を交互に叩きながら3mくらい登って亀ちゃんにロープ出すかと聞いたら、すかさず必要なしの返事が。頼もしい!

ガシガシとバイルで登ってきた。結局、第一岩峰の取り付きまで、一気に登ってしまった。このところのアイス練習で、まったく不安なし。

 

第一岩峰では、先行2パーティーが取り付き2箇所(いろいろ選べる)から同時に登攀を開始した所だった。

後続パーティーは、まだ、はるか下なので、しばらく小休止。

せっかくだから、一番下の正面基部から取り付いた。支点は、錆びたハーケンが複数のみ。

上を眺めるとペツルのボルトが見えるので、そのライン通りに登って、三つ目のボルトのところから、どう見ても落ちようがない雪混じりの斜面になり、思い切りランナウトして第二岩峰の基部まで50mロープをのばしてしまった。あとで亀ちゃんから、ランナウトしすぎと、怒られてしまったが・・・。

 

第二岩峰の基部では、先行パーティーが確保中だったので、手前の岩にスリングを掛けて確保した。

亀ちゃんが登ってきた時には、先行パーティーも空いたので、そのまま基部まで行ってもらい支点を作ってもらう。

第二岩峰は、本人志願により亀ちゃんがリード。

確か、岩場を越えると、ナイフリッジがあるので、その手前で確保していると思ったら、ナイフリッジの先までロープをのばしていた。

気合じゅうぶんである。あとは、雪の急斜面を登り、10分くらいで山頂でした。

 

山頂で30分くらい休憩し、下山開始。一般道なのに、思ったより雪が悪かった。去年より、フカフカで足が止まらない。

念のため、コンテでスタカットしながら下りた。中岳のコルで、中岳沢ルートの雪状態を調べたが、昨年よりかなり雪が多い。

また、ピッケルで掘ってもフカフカの雪がいっぱいで、いやらしい。(一応、弱層テストで確認) 

ここ2ヶ月間はアイスばっかりで、しばらく雪山を遠ざかっていたので、ここぞと体力強化のため文三郎尾根経由で遠回りすることを決定。

しかし、これが結構、強風でしんどかった。

 

あとは、ひたすら美濃戸口までテクテクと1700到着。亀ちゃんの帰り時間が心配なので、早速、小淵沢駅に送ってから群馬へ帰宅。

睡眠4時間で日帰りは、しんどいです。

 

今回の教訓、歩くスタミナ、これ、一番重要です。亀ちゃん、付き合ってくれて、ありがとう。



これから目指す阿弥陀岳(美濃戸山荘にて)


行者小屋から阿弥陀岳(正面、左側尾根が北稜)


中岳の上空に飛行機が(あの稜線を歩くことに・・・)


第二岩峰基部から見おろす


第二岩峰で亀ちゃんが支点確保

 


阿弥陀岳山頂でのガッツポーズ(その1)


阿弥陀岳山頂でのガッズポーズ(その2)


 

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