2011.08.20-21 高橋(記録)・加藤・他1
8/19(金) 西国分寺20:00 - 大谷P22:15
- 仙台宮城IC - 定義温泉26:00 - 泊場27:00
8/20(土) 出発09:00 - 十里平P10:00 - 笹木沢出合12:00 - 泊16:00
朝テントから這い出したら、そこは田圃の中の小さな祠の前だった。
あたりは昨日までのくそ暑い日々はどこへやら、盆明けの涼しい空気が満ちている。
定義温泉街の一種独特な空気と分かりにくい林道入口に追い返され、仙台方面に少し戻ってここに泊まったのだった。
着いたのが3時で寝たのが4時。ドライブの疲れで、目覚ましをセットした7時には起きられなかった。
のんびり準備して定義林道をちょっと入って見たが道が悪いので退散し、転進メールを会に報告してないのに気づきCLの怒りが目に浮かび携帯の通じるところまで戻ったりして時間を食ってしまって、出発地の十里平についたのは10時頃になってしまった。
牧場のバラ線の隙間から、川の方へ降りていく。暫くは川を見下ろす右岸のしっかりした路をたどり、最初の堰堤の先で沢に下りる。
堰堤下には岩魚が溜っているのが見え、その先には森林軌道の崩れかけた橋があった。
蝉の声を聞きながら大倉川の河原を歩いていると、懐かしさを覚える。個人的には、虎毛の皆瀬川と同じようだなあと思いながら歩いた。
”林道に侵入できなかったけど一時間くらい余計に歩きゃいんだろ”と、笹木沢出合までは何もないとなぜだか思い込んでいたので、深い釜を持った5M滝が現れた時は出合を見逃して大倉本流に入ってしまってるんじゃないかと、本気で迷った。
ロープの垂れている入口の滝を右からへつったり、泳いだりして越えると、堰堤状の滝がゴルジュの奥に見えて、登れなかったら面倒だなと思ったが近づいたら登れた。
そんなわけで自分のいる沢に一抹の不安を抱いてしまっていたので、左から笹木沢が急に現れたときには安心した。
考えてみれば、この単純な地形で間違っているはずはないのだが。
笹木沢に入ると河原はなくなって、手頃な滝とナメが交互にあらわれ曇天の下、気持ちよく遡行する。
倒木がなかったら、ナメはもっともっと映えるだろうに。あと水量がもっと欲しいかな(笑)。
特筆すべきは魚影の濃さ。そういえば、大倉本流からしてよく走っていた。
全般に岩盤をひたひた歩けるので、あっという間に鎧滝3段30Mに到着だ。
英樹が慎重に左を一気に上までザイルを伸ばす。落ち口から見下ろすと緑の釜が段々になっていて美しい。
大滝を越えてからは岩魚を追いかけながらテンバを探しつつ進む。
逃げ惑う岩魚にしてみれば一方的な暴力で、釣り上げられる方がずっとましだろう。英樹、高橋それぞれいい型をガシッと掴む。
源流の雰囲気が早くもでてきてやばかったが、少し進むと沢も森も開けた言うことなしの泊まり場があった。
ブナ林に囲まれた沢の音がさらさらと優しいところで、焚き火の河原も広い。
じっくり焼いたおかげで、近年ナンバーワンの旨い塩焼きだった。
雨がパラパラ落ちてきて、9時頃タープに引き揚げた。
8/21(日) 出発07:00 - 稜線08:30
- 柳沢小屋手前林道終点09:00
雨は一晩中止まず、しおしおと降る中7時過ぎに出発。
たいして高度も上げず、楽な源流を一投足で稜線にでた。
体に優しい登山道を、車と反対の山形方面に下山。林道終点に9時着。
郷里の友達が待っててくれた。実は東北道を北上中に話がついたので笹木沢にしたのだった(笑)。
というのも、大行沢は我等と同様な関東からの転進組が集中しそうだったりして。
待ち合わせ10時の予定で1時間も早く着いてしまったけど既にいてくれた。
なんてやつだ。実は期待していた通りだったりするのだけど。
”まだごしゃがいっかど思っておどっつぁん、おがッつぁんには言ってこねがった″んだね、たまんないよ。
山小屋フェチの英樹に言わせると、下山地の柳沢小屋は特Aランクだそうだ。
全面畳敷きで囲炉裏が切ってあって、山のようなマキが積んである。
黒伏の前夜は飲み過ぎそうで、使わない方がいいだろう。
ぐる~と長いドライブで山越えして、宮城県側に戻る。
秋保温泉入って、ウナギ(なぜ?)食って友に別れを告げ仙台南ICから帰路に就いた。
とにかく、トンちゃんあっての笹木沢だった。
装備は40M一本でちょうど。
柳沢小屋に車で来て大倉沢下降して取りつくのが、現スタンダードだろう。
写真で見た大倉川両岸スラブは、行って見てみたいと思わせる迫力だった。
けど大倉川の下流部も捨てがたいので、今回の行程で満足。
思いもかけず東北の山旅、それも初めての船形連峰(黒伏はイメージから外れるので)にいけて、今年もいい夏だった。
蔵王まで行っちゃうと関係ないが、栗原生まれとしては仙台の北の宮城の山は登らなければならないのだ。
あ、ピークはどこも踏んでません(汗)。高速ただの年。ウナギで勘弁。
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泣き尺といったところか。 |