■奥秩父/笛吹川東沢アイスクライミング会山行

2012年1月28日‐29日
鮎島、大部、金井、治田、佐藤、高橋、田中、亀田、小坂、伊佐見、荒井

清兵衛沢にて集合写真
1/28

 8時過ぎに各車西沢渓谷の某駐車場に集結。簡単に共同装備を分配してからスタート。鶏冠谷出合は雪がつながっており渡渉がなく楽。清兵衛沢まで少し嫌らしい道を歩いてそこから2パーティーに分かれる。

清兵衛沢隊:治田、荒井、高橋、亀田、大部
乙女の沢隊:鮎島、佐藤、金井、小坂、田中、伊佐見

【清兵衛沢隊】
 まず、清兵衛沢F1上部の立木を支点に50mロープを2本繋いだトップロープを2か所左右に設置する。左は滝上に振られ止めにスクリューを1本設置する。懸垂で沢床に降り、各自6本ずつ左右さまざまなラインで登りまくる。アイス初挑戦の高橋さんは最初かなり苦戦するも徐々に勘をつかんだ模様。その後、治田‐大部、荒井‐高橋‐亀田の2パーティーに分かれてリードの練習。治田組は清兵衛沢の10m上流の氷柱に取りつく。まず、氷柱の下まで釜に落ちないように少し緊張しながらトラバースして氷柱下でビレー。自分はフォローで登ったが腕がパンパン、足もうまく決まらず苦戦した。氷柱上から登山道まではすぐで、懸垂でもう1回下降しF1をオーブがリード。荒井組はF1でリードの練習。

【乙女の沢隊】
 清兵衛沢隊と別れたあと、ホラの貝ゴルジュの入り口で、鮎さん&トーマスさんが受難するも、何とかヤグラ沢出合に幕営装備をデポし、乙女の沢出合を目指す。距離的には近いが沢沿いのルートファインディングが少し難しかった模様。乙女の沢F1の乙女の滝では、伊佐見が果敢にも「僕がトップロープ張ってきますよ!!」と意気込みリードに挑むもアイゼンの爪が上手く決まらず大苦戦。 その後、トップロープ、リードと左右にルートをとり練習。

 ヤグラ沢出合で合流して、テントを設営し宴会。いつものように盛り上がる。鮎さんの6・7人用テントは11人の宴会にピッタリのサイズ。


1/29


 小坂さんは、一足先に車に戻り、テントをそのままデポし、今日も2パーティーに分かれる。

乙女の沢隊:治田‐亀田‐大部、荒井‐高橋、金井‐伊佐見
ヤグラ沢隊:鮎島‐佐藤‐田中

【乙女の沢隊】
 乙女の滝は、大部、高橋、伊佐見がそれぞれリード。滝上は雪で埋まり2か所ほど小滝が出ているがロープを引きずりながらそのまま登る。その次の滝は高さもあるのでちゃんとリードする。氷が固い。80m大滝は2ピッチに切って登攀。亀田さんが右、荒井さん→高橋さんが中央、金井さんが左とロープを伸ばす。亀田さんはリード中に素手でスクリューを廻したり、口でスクリューを加えて口の中を切っていたがそれでも笑顔。オーブはアイゼンの調子が悪くおとなしくフォローしていたが、脹脛がパンパンだったのでフォローでちょうど良かった。下降は大滝を左岸50mロープ2本の懸垂を2ピッチ。次の滝を右岸から1ピッチ。乙女の滝を右岸から1ピッチで沢床。下降途中、対岸に東のナメ上部が氷結しているのがよく見えた。テン場に帰る際、治さんも受難。

【ヤグラ沢隊】
 ヤグラ沢は雪で殆ど埋まっていたため、延々とラッセル。アイスクライミングの要素はほとんどなく、下降した高見岩沢も同様の状況。 ロープ使用は懸垂下降1回のみ。

 14時前後にテン場で合流し、荷物をかたし、あとは西沢渓谷まで黙々と歩くのみ。

 今シーズンのアイス経験者の数があまり多くないことなどが多少危ぶまれもしたが、全くのアイス未経験者が1名だけということもあり
【目的】
 今後、会員各自が「創造的登山」できるような礎を作るため、アイスクライミングの基礎知識を共有化する。
 ・個々の冬山生活技術を互いに周知し、会員間のパートナーシップ構築に寄与する。
 ・冬の奥秩父の雰囲気を味わい、山域独特の空気を知り、今後の各自の山行計画立案に寄与する。
と、以前鮎島氏がメーリスに流したように、これらの目的は概ね達成されたように思う。鮎島氏が前々から述べていた「個々の会員が目標にできる会山行」という、ただの宴会山行、基礎知識の習得・共有のみに終わらないワンランク上の会山行とは、一部の会員には言えなかったかもしれないが、次回以降もそのような方針でいけたらよいと思う。




山登魂ホームへ