■奥秩父/一ノ瀬大常木谷〜竜喰谷(下)
2013/7/27-/28
治田(L)、田中、大部U、伊藤
【1日目】
今回初めの予定では飯豊の小屋ノ沢に行く予定だったが、東北の天気はここずっと不安定で土砂災害等も出ているため変更となり、天気が安定しそうな近場の一ノ瀬大常木谷〜竜喰谷に行くことになった。
大部号に青梅駅で拾ってもらい、青梅街道を走り、一ノ瀬林道の駐車スペースで準備をする。今回は沢泊だが、荷物の軽量化ができない私は、私が担当した共同装備はガスと銀マットくらいにも関わらず、一番重いことが判明。ザック自体スポンジ等しっかりしていて少々重いのだが、それにしても重すぎると早速指摘される(汗)確かにとは思うのだが、なんでこんなに重いのか自分でもわからない状況だが、この荷物のおかげで全然スピードについて行けなかったので、軽量化は今後の課題です。
さておき、準備ができ、駐車スペースから急斜面だが沢へ降りられる道があり、降りて行くと一ノ瀬本流にあたる。しばらく下っていくと大常木沢出合に入る。大常木谷は結構谷が深いところで天気もいまいちで薄暗い沢だったが、木にまたがって水の中を突破したり、ナメやゴルジュが現れ、楽しみながら進んでゆく。だがナメは滑りやすくアクアステルスの私は少々苦戦した。水の中に入って少し泳ぎ取り付く場所もあり、練習になり面白かった。
千苦ノ滝に到着し、ここは登れなさそうなので右から巻くが、高巻きになり、過去死亡事故もあったところでもあるので、少々ヒビリながら慎重に巻いていく。
無事高巻きが終わって、その後しばらくすると治さんが、魚が泳いでいるのが見えるから、釣りタイムをとってくれる。
計画書には釣り?となっていたので、あまり釣れなかったりできないのかなと思っていて、できたとしてもテン場についてからだと思っていたので、ラッキー。沢でどうしても釣りをやりたかった私はよろこんだが、サオを持ってきてやる気満々だったのは私だけだったようだ。私は事前にブドウ虫まで買って持ってきていた。ただ一年前に釣りをやったきりで仕掛け等すっかり忘れてしまったのでイマイチ自信がなかったのだが、ここは釣りの大部先生や治さんに聞いて釣りを開始する。へんな場所でサオをおろしていた私を見かねてか大部先生が一緒についてまわってくれた。
すると、糸を引いている感触がすぐにわかる。やはりいるらしい。一度サオをおろしたら釣れないから、先に行こうと言われたが、感触があったからもう一度だけサオおろしたいといってやってみたら、なんと釣れてしまった。沢で釣りは今回2回目だが、2連勝でご満悦である。少々小さめだが、アマゴが釣れた。
ここで治さんに火がついたのか、サオを貸してと参戦。少々子供のようで面白かったが、すぐに2匹ゲットでこちらもご満悦の様子。
目標は人数分の4匹だったが、すぐに釣れたので、欲がでて小さめの魚は逃がして、大物狙いに。でも大物になるとなかなか釣れない。美穂さんもチャレンジしたが、もう少しというところで逃がしてしまう。
しばらくすると、大きな釜が出てきて、かなりの魚がいるのが見えた。ここで大物をと何回か私がサオをおろしてみるが釣れない。ここはぜひ釣り経験の長い大部先生にお願いしてみる。私達とは違うかっこいいサオの振り方で、お主できるなという感じだったが、見えている魚は釣りにくいのか、エサに寄ってはくるものの、残念ながら釣れなかった。
ここでまた治さん火がついたのか、チェンジしてみるが、やはり釣れない。諦めかけた時、魚があまり見えない全く違う方向にサオをおろしたら、今回の1番の大物が釣れた。治さんここでもご満悦の様子。
その後、サオをしまい、沢登りを再開。しばらくすると、不動滝が出てきた。
上段は私の実力ではロープがないと不安だったので、ロープを出してもらう。みなさんはサクサク登っていたが、私はイマイチ持ち手に悩み、時間がかかったように感じたが、とりあえずテンションかけずに登れたのでよかった。
その後、高台で地面が落ち葉でフカフカ、水場も近いとても良いテン場が見つかったので、今日の宿決定。
タープを張り、釣りしてきていいよと言ってくれたので私は釣りへ、他は焚火でまったりすることに。釣りは2回ほど引っかかったが、合わせるのが早く針をもっていかれ、最後には仕掛けも壊れてしまった。結局ここでは成果ゼロで雷の音がしてきたので釣りを止めてテン場に戻る。
テン場では焚火をしながら飲みが始まっていた。薪がたくさん集まり、大きい焚火になっていたが、私が戻ると雨が降りだしたので、焚火は木で蓋をして、とりあえずタープに非難する。
一時的な雨かなと思ったが雷が鳴って雨がすごく、やむ気配がなかったので、仕方なく焚火はあきらめ、タープ内で夕食作りと宴会をすることに。
食べ物は結構持ってきたつもりでいたが、他の人も結構持ってきていて、野菜とさつま揚げなど入った味噌ベースの鍋や餃子の入った鍋、その他焼き物など、美味しくたくさんいただいた。また今回釣れたアマゴ(結局計4匹)は刺身と揚げることに。釣りの大部先生がさばき方を披露し調理してくれた。刺身は醤油はもちろん、ネギや生姜の薬味があったし、揚げ物は沢ヤには御用達らしい?ヒガシマルの手羽先の粉を大部先生がもってきてくれたので、とても美味しく食べることができ感激である。これで焚火があったら、本当に最高の状況だが、山の天気は気まぐれなので仕方がない。結構な雷雨だったので増水が心配だったが、高台だったので問題なかった。ただ地面がドロドロになってきて、途中2つ張った
タープの隙間から水が流れてきて大変なところもあったけど、いい経験ができた。私は釣りをしていたので、焚火の時から何がきっかけで治さんがなんでも「えー、えー」とイントネーションを変え会話をすべて「えー、えー」と答えるえーえーおじさんと化したのがよくわからなかったが、ワイワイ騒ぎ、楽しい夜は更けていった。
【2日目】
雨はあがり、焚火で朝食のラーメンを作る。なんと昨日の結構な雷雨だったのにもかかわらず、焚火が木の蓋で朝まで火がもっていたのには驚きだった。昨日私以外の人は私が釣りをしていた30分ほど焚火を楽しめたが、私は楽しむことができなかったので、朝できて本当によかった。
食事をすませ、7:20ころに出発。程なくして、会所小屋跡に到着。本来はここから大常木林道で竜喰谷へ行くことが多いみたいだが、治さんのツメなきゃ登った気がしないと却下され、登山道までツメることに。
大岩のある滝など、そこそこ楽しめたが、昨日の食糧が減ったにもかかわらず、あいかわらず荷物が重くて、私は遅れがちでスピードについて行くことができない。ツメは荷物のせいで大変だったが、藪漕ぎがあまりなかったのは救いである。
登山道に出て地図とGPSで確認しながら、下降を開始したが足場が悪くガレていて、下りの苦手な私は苦戦する。するとしばらくすると、懸垂下降が必要なところへ出てきた。懸垂下降は講習や訓練、安全そうな滝などで練習したことはあったが、こういう本番場面は初めてである。
足場が悪かったので落石に注意しながら、治さんから懸垂下降を開始する。2番手の美穂さんが懸垂下降が終わった後、大きな落石があり、ビビリが入る。怖かったので足を岩にかけて下っていったら、どうやら正しくないやり方で、かなり落石させてしまい、治さんから怒鳴られながらもなんとか降りることができた。
落石について怒られたが、大部さんが懸垂下降が終わってロープを回収すると、なんとロープが切れていた。ロープが切れたのは初めてのことでびっくりした。落石など本当に注意しなければいけないと改めて痛感する。私が一番落石させてしまったので、おそらく私のせいでロープを切ってしまい、本当にごめんなさい。もっと注意して練習しておきます。
その後は大常木林道までずっとガレ続きで天気も小雨が降ったりと、かなり苦戦しながら私は下って行ったが、治さんと美穂さんは快調に飛ばしていくので、感心する。
林道から先は滝やナメがでてきたが、昨日の雷雨で増水し滝の勢いがよかったのと、ナメがかなり滑りやすかったので、注意しながら下って行く。途中曲り滝では高巻きになり、昨日の高巻きより怖かったが、なんとか無事巻けた。
初めは遅いなりにも頑張ってついていこうと、私にとっては速いペースで頑張ってきたつもりだが、だんだん転ぶ回数が増えてきて、ますます遅れがちになる。途中治さんが見かねてか荷物を持とうかと言われたが、体力というよりか、自分のキャパオーバーのスピードだったので、自分のペースで歩かせてもらい、駐車スペースまで歩ききることができたが、駐車スペース時点ではすでに筋肉痛の出始め状態になっていた。
帰りはのめこい湯で汗をながし、食事をして帰路についた。
今回の山行は盛りだくさんでとても勉強になり、大変だった場面もあったけど楽しかったです。まずは釣り。あんなにすぐにたくさん釣れるとは思っていなかったので感激です。内緒にしておきたいですが、近場ではおすすめの釣りができる沢だと思う。また荷物や懸垂下降など未熟なところも充分わかったので、今後課題です。
自己脱出の仕方も必要とのことでまだやったことがないので、早いうちに覚えていきたいです。参加者の皆様、いろいろありがとうございました。またよろしくお願いします。
伊藤 記
【記録】
7/27(土):曇り(夜雷雨)
大部号=治田ピックアップ=青梅駅8:30(田中・伊藤ピックアップ)=林道駐車スペース10:10〜入渓10:35〜千苦ノ滝〜(釣り)〜不動滝〜ビバーク地点16:00頃(タープ泊)
7/28(日):曇り時々小雨
出発7:20〜会所小屋跡〜登山道10:40〜下降開始11:20頃〜曲り滝〜一ノ瀬本流〜林道駐車スペース16:00頃〜のめこい湯〜青梅駅解散
山登魂ホームへ