■明星山P6南壁

2013.10.5〜8
山崎、小坂
 天気予報が悪い10/5に移動日とし松本駅待合室に集合、しかし以前の件等で聴いてる山ちゃんに無事出会えるかが1番心配でした。
 待合室に行って見れば一見ミュージシャンと見間違える風貌(中国遠征の為か痩せ型に変わってるんですよ)の山ちゃんが待っててくれました。
 2日分の食糧を買い一路白馬方面へ、途中道の駅を何ヶ所か辿り、今夜の寝場所を求めつつ小谷道の駅でコッソリ幕営。

 翌朝5時起き、ひすい峡駐車場に6時着。


@フリースピリッツ(10/6)






 1パーティ4人組に今日はどちらへと尋ねれば左岩稜へ、私たちのルートとは違う事を確認し支度を始める。

   小滝川を渡り取り付きへ、ジャンケンで順番を決め、奇数ピッチ坂、偶数ピッチ山

7:15登攀開始

1P
 草付きを左上するも終了点が解らず30m行った途中で切る

2P
 山ちゃんがフリースピリッツと並行する恐怖の雨男に入った可能性高いと言い、古いハーケンとリングボルトがあるかぶったクラックを登り更に左上2ピッチ(正規ルート2ピッチ目)の終了点に無事逃げ出してくれました
4P
 凹角からスラブを登り一回くだりのトラバースで右上、このトラバース怖いんです
5P
 ハング真下のスラブを左上にトラバースし梅干岩に入りクラックを登りスラブをまたまた右にトラバース、この一段あがったトラバースが超怖いんです、行きつ戻りつ意を決して、右上に登り過ぎ少しクライムダウンするも恐怖
8P
 ハングの間の凹角をクラック沿いに、足はスラブなので立ち込めない、これって5.7でつかぁ?この後右側に行き過ぎACCルートに入り込みなんとか上部にあったピカピカのルート支点でピッチ切る
12P
 今日のハイライト、パノラマトラバース、景色は最高!に良かなんですけどね(難しくはないけど、明星の欠けやすい岩を足さぐりで行くのが怖かった‥by山)
13P
 これもホンマに5.8でつかぁ??(壁を登ってる途中で拾ったトポには5.10aをやってもいいとの記述が。最低でも5.9はあるかと‥by山)
 あとは左側にトラバース左岸稜の終了テラス松ノ木がある処までをロープを結んだまま移動し、15:15終了

 下山道は解り難く難航しました。
 途中から小雨になりツルツル滑りまくり、みぽりんが言う、うぇ〜んが判るさ、滑り落ちたらさよなら。。ですもんね

駐車場着18:10真っ暗闇でした

【使用ギア】
 50mダブルロープ、赤キャメ2.青から下1セット.緑リンクカム、クイックドロー12本、スリング多数

記:小坂


Aマニフェスト(10/7)







 昨日のスピードとより長い登攀時間を考えて5時起床としたのに、なぜか登攀開始は昨日と同じ7時20分。フリースピリッツの成功で気が抜けてたか?
 のたのたと準備をしているうちに、地元の三人組が到着。左岩稜を登るのだという。人気爆発だな>左岩稜。

 聞けば、昨日、一昨日と雨の予報だったらしい(実際は午後遅く小雨がぱらつく程度)。そのおかげで昨日は岩場がすいていたのだろうか?
 ともあれマニフェスト。5.10b。しまっていこー。

1P
 草がところどころに生えた緩斜面を左上。途中ピンなし。
2P
 ハングの下を右上*日本マルチピッチルート図集では1ピッチにまとめている。
3P
 フェイスから薄かぶりのハングを直上。ボルダームーブ。ハング入り口であえなくテンション。でもムーブはわかった。JADA2ピッチ目の終了点らしく、ペツル+ステンレス環。
 マルチ〜ではJADAとクイーンズウェイの間がルートになっているように描かれているが、よく分からないので3mほど右にトラバースして易しいカンテに入る。
4P
 簡単なフェース
5P
 左からせり出してきた巨岩との境を右上し、草の着いたバンドをどん詰まりまで水平トラバースして、2mほど上のテラスに登る。
 マルチ〜も日本の岩場もテラスに上がるように描いてあるのだが、それらしい確保点はなし。残置のハーケンとカムで支点製作。
6P
 テラス正面の フェースから右のカンテ状へ。薄かぶりでえらく悪い。気温の上昇とあいまって終了点にたどり着いた時には半分ぐらい魂が抜けていた。
7P
 ピナクルから左上。簡単。
8P
 三日月ハング下までさらに左上。
9P
 さらに左上して三日月ハングの左端を越え、ペツル+ステンレス環の終了点まで。
 *この右上5mほどのところにRCCボルト三本の終了点あり。こっちが本来の終了点?
10P
 右上のバンドを半分ほど行ったところから垂壁に入る。細かいカチを拾いつつ高度を稼ぎ、最後は左側から洞窟に入る。ネームつきのボルトまで行くと垂壁に入るのに難渋する。
11P
 洞窟でしばらく涼んでまた抜けてしまった魂を回収した後、右手にある岩の出っ張りを絡むようにして天井のクラックへ。最後のひと伸びが意外と悪い。  洞窟を抜けて右側のランペを右上。暗い洞窟から明るい空間に飛び出る楽しいクライミング。

 5m程で緩傾斜帯。トータルで20m〜25m伸ばしたところで切ると容易に左岩稜にいたる位置になる。左岩稜へは50m〜60m。
 左岩稜で装備を片づけているうちに日没となり、踏み跡もよく分からなくなるほど暗くなった(本日は新月)ので、ビバークとする。

 露岩帯下のガレ場を整地し、立木でセルフビレイを取って長いながい夜をこえる。ときおり悲鳴のような鹿の声が響く以外は静寂そのもの。
 日中はあんなに暑かったのに、8時を回ると急速に温度が下がってくる。ザイルを解いて「127 時間」ばりに身体に巻きつけるが、あまり役には立たず寒い。いや、長かった、夜明けまで。
 日が昇ればなんという事もなく下降終了。

☆ギア類は昨日と同じ☆
☆帰り道に立ち寄った温泉が良かった!糸魚川観光案内所に問い合わせ(山の中にあるのに何故かシーサイド)シーサイドスキー場内にある塩の道温泉、お勧めです
 ちなみにシーサイドスキー場は日本有数の大アイスルート「カネコロン」の正面に位置している。シーズン中はあの悪絶な氷柱を目の当たりにできるといううらやましい場所でもある

記:山崎

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