高原川支流白水谷&沢上谷


【期間】2014年6月28〜29日(前夜発1泊2日)
【山域】乗鞍周辺/神通川水系/高原川支流白水谷&沢上谷
【メンバー】
A班 L 伊佐見 SL 高橋 岩田 鈴木
B班 L 大部 SL 佐藤 佐野 伊藤
C班 L 荒井 SL 成田 ナベ(山行統括)


記録

6月27日

水戸方面組、西国分寺組、高尾山口組の三台でそれぞれ飛騨某所を目指す。高橋車、鈴木車、岩田車の順に到着。水戸組は、脱法ハーブでラリったとしか思えない車に煽られてビビっていた。この某所は道の駅みたいなもんで、広大な駐車場&軒下あり&トイレ完備で最高。一番近い家も200mくらい離れている。この日は車の周りにテントを張り、怪気炎を上げる。ほとんど記憶がないが、確か大部の勝っちゃんが相当盛り上がっていた。


6月28日 曇り時々小雨のち晴れ 夜中豪雨となる
6時ごろ起床 7:40県道の屈曲点(入渓点) 8:20取水堰堤 11:00橋の下 13:10林道に上がる 15:10入渓点に戻る→温泉経由で某所にて幕


明け方まで飲んでいた気がする。入渓点付近は車1〜2台が限界で、数十メートル距離を離して駐車(もともと退避のためのスペースなので、あまり恒常的に駐車するとフリーのゲレンデと同じくアクセス問題が発生するかも?)。
そんなわけで、寝不足もたたって漠然とした印象しか残っていないのだが、とにかくきれい。岩は赤茶けた安山岩?でそれほどきれいでもないのだが、渓相がいい。
ところどころ植林が入っているのが残念だが、ナメが多く、小滝もきれい。ところどころ深い釜もあり、盛夏であれば泳ぎも楽しめる。我々はうすら寒い小雨の中なので当然へつったり横から小巻いたりしたが、一部泳ぐ剛の者もいた。
資料(名古屋ACC「アルパイン」)にある通り、橋の前後では20m前後の滝が出てきて、飽きさせない。橋の前の大滝(つっても10mくらい)は高橋さんが右の難しそうなところを登り始め、一同ビビる。ドラゴン荒井が左の簡単そうな壁に胸までつかりながら取り付いたのにもビビる(寒い)。ちなにみドラゴン、ドカヤッケでした。
橋のあとの大滝(15mくらい)はまたしても高橋さん&伊佐見君が「そりゃ無理だろ」という水線右手のラインを攻め始めたので、ナベは万が一に備え先に左から高巻いて落ち口からロープを垂らすと…下では焚火をしている(焚火起こすの早い!)。あとで聞けば、伊佐見君はあまりのプアプロに撤退、高橋さんは伊佐見君のハーケンにさらにもう一本打ち足して突撃したらフォールし、伊佐見君のが抜けて自分で打ったので止まったとのこと。
というわけで結局全員左(右岸)から高巻いた。
その後も見事なナメ・釜が現れる。
資料の通り、2段25m(一段目と二段目がえらい離れており、一つの滝には見えなかったが)のあとの巨岩帯で二股となり、ここで遡行を打ち切り、右股から林道へ上がる
ところがこの右股、すぐに砂防堰堤が出てきてうっとうしい。右から上がるのが正解。ちなみにこの高巻きの時点でも、大部の勝っちゃんを含め複数の者の吐息は酒臭かったことが印象深い。
快適なダートの林道をテクテク下って、最後はショートカットのため再び白水谷へ下るが、登るポイントを間違えだいぶ上流側を登ってしまい、立派な杣道に出くわす。これをたどったら、駐車場のやや上のモルタル壁の上部に出てしまい、懸垂したりそのまま頑張って歩いて金網越えて林道に出たりと苦労した。入渓の際に赤布でも付けておけばよかった。

下山後、どこにテントを張るかで揉めたが(林道焚火とコンプライアンスの狭間)、日没まで温泉で時間をつぶして、昨日と同じ場所に張ることにした。

鈴木さんの勧めで荒神の湯へ。ヴィラ雨畑を越える開放感で、伊佐見がなぜか河原へ歩きはじめ一同ビビる。「ゴリラ」なる酒屋でさらなるガソリンを買い足し、日没迫る某所でそろそろとテントを張る。朝、酔った勢いで某所で買っておいたレタスが異常にうまい。
乾きモノやすぐできる系のもので徐々に酒を進めつつ、鍋を作っていたのだが、そろそろ鍋本番というところで、それまで止んでいた小雨が再び降り始める。しばらくは無視していたが、やがてトーマスさんの宴会用テントへ逃げる派と、軒下へ逃げる派の2派に分裂。そうこうするうちに酒は進み、小雨は嵐となった。成田さんはいろいろ干していたがあのどしゃ降りでどうなったのだろうか?
嵐に負けたくなかったのか、鈴木さんはだんだん声量豊かになり、やがて、全ての相槌を「絶叫」で打つようになる。「マジで!」が何回木霊したか。幸い土砂降りの中声は集落の家まで届かなかったようで、お巡りさんとかは来なかった。
トーマスさんはリバースしたが豪雨が幸いしすべて翌朝にはなくなっていた。佐野さんは豪雨でテントに戻れなくなり、やむを得ず飲んだくれ軍団の仲間入りした。
軒下でそのままダウンする者、ビショビショのテントでぶっ倒れる者、死屍累々であった。


6月29日 晴れ時々小雨
5:30起床 6:50県道の橋(沢上谷上半部入渓点) 7:00五郎七滝の沢との出合 7:10五郎七滝(ピストン) 7:25出合に戻る 8:05箕谷大滝 9:05箕谷大滝上 9:50県道に上がる 11:00ごろ?駐車スペース


夜まで盛り上がっていた者は朝から元気がない。岩田君はしんどそうだ。
今日は、昨日偵察しておいた県道橋から入渓。ナメで名高い沢上谷、のっけからナメである。そもそも県道からまっ平なナメが見えるくらいである。すごい沢だ。
すぐに五郎七滝の沢との出合。左から巻けるが、直登する者多数。その後の滝を右から巻いて、急なナメを登ると五郎七滝。確かに珍しい形状をしている。先についたナベ、ドラゴン荒井、成田さん、伊藤さんなどははしゃいで写真を撮りっこしているが、高橋さんなどは一瞥して引き返す。エッ、マジですかと思ったらクソだったらしい。登れない滝などどうでもいいと思っているのか、伊佐見君とか佐野さんもそっけなかった気が…二日酔いの岩田君は常時つらそうだ。
帰りはかなり怖い。ここではアクアステルスが有効。というか、全体として白水谷はアクアステルスが妙に滑りフエルトの方が有効だったが、こちら沢上谷ではアクアステルスが効く場面が多く(もちろんコケで滑る場面もある)、フエルトでもアクアでもどちらでもいいといった感じだった。
またすぐに出合に戻り、出発。その後は岩洞滝見学はやめ、本流を進む。とにかくナメばかりなので進むスピードが速い。やがて箕谷大滝。これまでナメばかりであったのでより迫力を感じる。ハーケン50本くらい用意すれば右壁のネイリングも可能そうだが、当然そんなことはせず、班ごとに攻撃することにする。荒井隊は滝直下の右から続く踏み跡に入る。踏み跡はやや下流側にいったん戻ってから大高巻き。しっかりした踏み跡なので簡単。杣道というか岩場の切通みたいなところに出る。いったいどうやってこんなところに道を作ったのか(昨日もそうだが)。杣道をたどって一旦滝落ち口の上方に出る。そのまま踏み跡を右に進むとすぐフィックスが張ってあったのでそれにそって下降。かなり急だがステップが切ってあるので問題なかった。すぐに落ち口より20mほど上方に出た。
伊佐見隊は水流左のコンタクトラインを攻め、伊佐見君リードで突破してきた。
大部隊は佐野さんが伊佐見隊へ、伊藤さんが荒井隊へ勝手に加わり、大部勝っちゃん&佐藤さんは一旦伊佐見隊のラインを登った後変更して巻き道を登った。
というわけでナベ統括が激怒。パーティは原則的に分けてはいけないし、分けたいのなら各班長と相談しないと…鮎島のボヤキ―「本当に、団体行動ができねえんだよ」―が思い出される。
ちなみにこのあとはすさまじいナメの連続で、二股もナメのまま分岐する。左股はすぐ橋が見えているが、ここで上がるより右股のナメを進んだ方が集落に近いので右股へ。何しろナメなのであっという間に右股の橋に到着。ここで上陸。
愛知の労山(だったと思う)が車を林道終点にデポする作戦を展開している場面に遭遇し、増水状況などを確認されたので教えるが、じゃあといってこっちを乗せてくれたりはしなかった。
しかし、箕谷集落―もはや家が2軒しかない集落―は、いつまでも残ってほしい美しい集落で(観光客のエゴだが)、歩きも苦にならなかった。
下山後はおなじみ島々の竜島温泉で汗を流し解散。


成果
・大いに盛り上がった。今後、ザイルを組むうえで幅が広がってくれればと思う。
・ナメが綺麗だった。
・未知の山域を経験し、今後の山行計画の幅が広がった。
・全体として、あれだけ飲んだくれたのに行動はスピーディだった。
・決してよくない天気の中、ちゃんと行動した。


反省

・装備わけがいい加減だった。今回のような山行形態ならば、テントやデカコッヘルなどは車ごとに、登攀装備は班ごとに用意すればよかった。
・タイブロック、ユマールの使い方がおかしい(明日MLで情報流します)。
・一時、班がバラバラになった。リーダーシップ・メンバーシップ双方の欠如があった。


文責:ナベ

初日(白水谷)
























(2日目 沢上谷)





















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