■栗代川

日程:2014/8/2(土)〜8/3(日)(前夜発1泊2日)
メンバー:鈴木(秀)L、堀内、伊藤

最近沢頑張っているし、去年行った泳ぎ系の釜川ヤド沢が本当によかったので、今年はがっつり泳ぎ系の沢に行きたいと思っていた。去年あたりに栗代川の事を知り行ってみたいなと思っていたが、ラッキーなことに行けるチャンスがやってきた。(とはいうものの、メンバー落ちになりそうだったけど、ここは粘ってチャンスをゲットする)

7月の連休に本当は杉川に行く予定だったが天候が悪く、転進となってしまった。杉川の為に、ウエットスーツを購入したが、結局試せなかったので、今回やっと試せるぞとウエット持参で行くことに。


8/1(金):雷・雨のち曇り

21:30海老名駅で秀さん号にピックアップしてもらい、平塚PAで堀さんと合流。秀さん号1台に乗り換え現地へ向かう。行く道中はかなり雷が鳴って雨が降っていた。ただでさえ少し不安な面もあるのに、泳ぎ系の沢だけあって一気にグレードがあがるので心配になる。だが高速を降りてからは、現地は、雨は降っていないようでホッとする。25時すぎくらいに奥泉駅の駐車場に着き、お約束の前夜祭で飲む。ここで車中泊するが、奥泉駅の駐車場はきれいなトイレがあって女性にはありがたい。飲みはいつものことで秀さんエンジンがかかり、もっと飲もうよと騒いでいたが、2時半ころには就寝。

8/2(土):雲のち晴れ

最近寝不足ぎみだが、5時前には目が覚めてしまう。もう寝むれそうもないので、5時過ぎには起きて車から出て、ゆっくり準備や朝食を食べて待つ。天気はちょっと雲がかかっている模様。天気予報ではいい予報だったのに・・。でも昨日の雷など考えると、まあ良しとする。6時になり一応声をかけて起こしてみる。堀さんは起き出したが、秀さんはまだ撃沈。6時半までとりあえずそのまま寝かしておいたが、6時半に再度起こすともぞもぞと起きてきた。

各自準備をして、7時半に駐車場を出発。今回、栗代橋から入渓して行くのかと思ったが、林道から行くことになった。林道から入るコースを調べていなかったのでよくわからなかったが、林道はかなり手前の分かれ道で車が入れなくなっていて、堀さん、秀さんはがっかりしている。記録でもみたが、ここの林道はかなり崩壊しているようで、沢よりも核心は林道と書かれているのが多かったので、とても気になるところ。

8時ころに、林道歩きをスタートしたが、はじめはよかったが、崩壊しているところもでてきた。これでは車は入れない。途中に30年以上前の車やマイクロバスが放置されていた。914m付近で入渓点に入る下り道の分岐まで1時間くらいかかった。ここまでの道のりは崩壊や多少荒れている場所はあったが、巻き道があり、階段などで整備されていたので問題ない感じ。またここはヒルが多いらしいが、ヒルはやっぱりいたけど、びっくりするほどはいないような?というか、私は目が悪いのであまりヒルが見えなかった。今回泳ぎの沢ということでウエットの下を着ていたし、ムシムシしていたので、この林道は汗ダクになりながら歩いていた。914m付近の入渓点に入る下り道も階段等整備されていたが、ここはかなり の急坂。それも沢まで30分もかかるので足痛めそうだし疲れた。暑さもあってかなりボーとなりつつ、入渓点に到着。

バテたので、少し長めに休憩してから遡行開始する。しばらくゴーロを歩くと取水堰堤がでてきた。そのあとしばらくすると、景色が変わり、奥深い樹林、渓相になったので、テンションが上がってくる。とても綺麗。ゴルジュもでてきて泳ぐところも出てきたので楽しい。写真も撮りながら進んでいく。やっぱり近場の沢の景色とはまったく違う。神秘的。

と思ったら、景色がゴーロに戻ってしまった。しばらく歩いていたが、意外とゴーロが続く。あれれ?泳ぎの沢でないのと思ったが、秀さんは7月連休の奥西河内アゲイン、ゴーロが続き、単調なので飽きてしまった模様。私的にはあまり難しくないのでよかったけど、私でもあれ?と思うくらいなので、イケイケGOGOの秀さんには物足りない様子。景色やゴルジュがいいところは本当に良いが、3/4はゴーロっていう印象だった。

私はたまにツルっとした大きな岩で足が置けずに、乗り上げるのに苦戦するところもあったが、足の置き場を教えてもらったり、後ろで少しザックを押してもらったりして、とりあえず順調に進む。途中一人の釣り師に会い、ちょうど大きなのが釣れていた。私は目が悪いのであまり魚が走るのが見えなかったが、やはり大物いるらしい。

泳ぎがいっぱいあるのを期待していたので、ちょっと不完全燃焼で、秀さんはまさかこれで終わっちゃうのかな??なんて言っていたけど、ハイライトを期待しながら歩いた。するとここがハイライトかなという龍神ノ瀬戸の入り口らしきところに着き、また奥深い神秘的な景色に変わった。秀さんはワクワクしながら、私はドキドキしならが、堀さんは写真を堪能しながら進む。この辺あたりからは私にも魚が走るのが見え、魚影は濃い感じ。でもあれれ?ここからは本ではゴルジュで左右に泳いだりするとか出ているのに、そんな場所はなく、水量は全然膝下である。もしや埋まっちゃった??と秀さんがっかりしている模様。そんな中、しばらく歩いていくと、ありました、面白そうなところが。これ が龍神ノ瀬戸だというところにやってきて、秀さんが先頭で進む。でも、トマが出した本では左右に泳いで前進、登れない小滝をバンドであがるとか書いてあったが、水量が少ないのか、ここは泳がずになんとかへつって行けた。またこの辺に残置があり、その支点からななめ懸垂するとかなんとか書いてあるが、私には残置がよくわからなかったし、使用せずにトラバースしながら登っていく。しかし、このあたりで珍しく秀さんがドボン。といってもまだ低めの位置からだったし、すぐに釜から立てたのでリトライして次はサクサク登ってトラバースしていった。どうやら高い位置からのトラバースは危ないと思い、はやくトラバースしすぎたようだ。私は相当いやらしいんだろうと、その後の秀さんのルートを しっかり観察し、秀さんからも手や足の位置などアドバイスがもらえたので、とりあえずお助けなしで通過できた。その後、堀さんが登ってきたが、途中で止まった。あれっ?と見ていると、堀さんはどうやら寒さで神経痛が出てきてしまって、足が上がらなくなったようだ。秀さんがサッとお助け紐をだし、とりあえず頑張ってもらってクリアする。

その後は左岸から立ち上がり、急な水流を越えて右岸へ足をかけ、つっぱりで登っていくところがあったが、皆は1、2回でクリアできたが、私は苦戦。どうしても右岸に足をかける時に水流に当たってしまい、水流に負けて釜に流されてしまう。でもここを失敗しても大きな倒木が釜に引っかかっていたので、木の方向に流されすぐに這い上がれる。ドボンしても怖くないので、木から勢いよく飛び込んで、直接右岸に行けないかな?なんてとりあえずやってみたが失敗に終わる。しかたがなくつっぱりのルートで頑張るが、左岸から立ち上がりはできるけど、足がけに3回くらい失敗してさすがに悔しくなる。でもここは根性、私170cmでガタイいいけど足も長いもん、ここで活用しないでどーするんだとウリャ〜と足 をまわしたら、右岸に足がかかった。やったー!うれしくなってルンルン、つっぱりで上がっていったら、堀さんからどこまで行くんだと突っ込まれた。で、とりあえずここも無事クリア。

その後は20mくらい泳いで3mぐらいの滝を登るようだが、ここも秀さんが先頭でいってもらい様子をみてもらう。来てもいいよということで、左岸側を伝い泳ぎしながら行くが、どうもザックが頭にぶつかり泳ぎにくい。釜川ヤド沢ではそんなに苦労は感じなかったけど、沢で泳ぐのってこんなんだったっけ?と思いつつ、沢の真中へ流されそうになるが、なんとか壁につかまり、進んでいく。秀さんは3mの滝を無事突破できたようだが、少しいやらしいのかロープを出してくれるとの事。ロープが飛んできて、捕まって滝の方まで楽チンしながら引っ張ってもらう。堀さんは後ろの方で少し様子見ながら待っているのかな?なんて後ろを振り返ったら、寒いせいか、いつの間にか私のすぐ後ろにいていっしょに引っ張っ てもらっていた。滝の近くに着き、堀さんの方が足場のよさそうなところにいたので先に登ってもらい、私が最後に登った。この滝、少し立ち上がるのが大変そうだけど、足が分かれば何とかロープなしでも行けそうな感じだったが、1番最後だったのでどんどんロープが引っ張られたので、楽をさせてもらった。ここが終わるとハイライトは終わり、こっぱ沢出合に出る。

私と秀さんは、今回寒さについては大丈夫だったが、この時点で15時。堀さんは唇真っ青だし、ハイライトも終ったことだし、ゴーロ歩きにも疲れたので、ここで幕を張る。薪も意外とあったので、すぐにたき火をして温まる。たき火をして落ち着いてしまったので、釣りに行くのが面倒くさくなってしまったが、私は去年の7月よりずっとボウズが続いているので、重い腰をあげ、16時から釣りをした。秀さんも面倒くさがっていたが、私がやると決めたら、しかたがない、俺もやるかと準備をする。今回、堀さんは釣りの仕掛けがどっかいってしまい釣り竿を持ってこなかったようで、たき火番することに。秀さんは上流で釣りしたいと言ってきたので、私はこっぱ沢の方で釣りをすることにした。私は事前に仕掛 けの準備しておいたが、外す時に絡まってなかなか竿を下すまでに時間がかかった。でも竿を下してみると、手ごたえはある感じ。しばらくすると、小さいアマゴを釣ることができた。本来なら結構小さかったのでリリースだが、久々のヒットだったし、一応釣れたことを知らせたかったので、リリースせずに持って帰ることに。でもこれ釣れたというか背中に針が引っかかっていた。私にこんな形で釣られるなんて馬鹿な魚である。もう一回竿を下そうとしたら、またもや仕掛けを絡ませてしまい時間がかかったが、しばらくすると今度はさっきより大きいアマゴが釣れた。今度はちゃんと釣れていたので、針をとるのに苦戦し、針を取った時にまたまた仕掛けを絡ませる。あまりに不器用で自分にあきれてしまう が、もう面倒くさくなってしまい、一応2匹は釣れたのでここで終了し引き返すことに。待っていた堀さんに秀さんの状況を聞くと笑いだし、秀さんは竿を下した瞬間に釣れたらしく戻ってきて、やる気スイッチが入ってしまったようで、また行ってしまったようだ。私は久々釣れたのでうれしかったが、さばき方を忘れてしまい、堀さんから内臓の取り方を教わりながら待っていた。結局、秀さんは何匹か釣れたが、小さかったようでリリースを2,3匹したらしく、リリースしなかったのが2匹だった。私のを含めると計4匹で、3匹を塩焼き、1匹を刺身にして食べた。久々たき火&釣りを堪能できて楽しかったし、魚は美味しかった。少し小ぶりだったけど、下手な私でもこの場所は釣れます。それ以外の今日の夕飯は 焼き物で、堀さんが用意してくれたものをおいしく食べた。

夕飯が済んで、堀さんはちょっと横になるとタープの下で寝ていたが、今回私はめずらしく酒が進み、酔っ払って秀さんに絡んでしまったが、気付いたらたき火のそばで寝てしまったようだ。秀さんはすでにたき火のそばでシュラフカバーに包まって寝ていた。あれー、いつ眠ってしまったのだろう・・・。それじゃ私もちゃんと寝ようかなと思っていたところ、堀さんが復活してきたので、しばらく一緒にたき火のそばにいたが、私はいよいよギブアップで、21時頃?就寝。

8/3(日):曇り時々雨

夜中少し冷えて何回か目が覚め、たき火のそばに2回くらい行った。堀さんも何回か寒かったせいか、はまたは変な時間に寝てしまって寝られなかったのか、たき火に薪をくんで火はなんだかんだ絶やさなかった。3時半過ぎ?に雨が降ってきて、秀さんがタープの下に避難してきたが、次に起きた時にはすでに起きていて、たき火のそばにいた。この時間帯になると蚊がすごくてタープ下では寝むれなかった模様。私も蚊で起こされた感じだったが、私も寝むれそうもなかったので5時半前には起き出す。今日の天気は曇りで時々雨がパラパラと降る。昨日は星が出ていたのだけど、天気がいまいちで残念。堀さんも起きてきて、朝食はラーメンをたき火で作って食べた。

7時に出発したが、上流は魚影が濃い。それも結構大きい。今回こっぱ沢出合すぐに幕を張ったが、そのあと10分、15分くらい行くとまた幕を張るのに良い場所がいっぱいでてくる。栗代川に行って釣りもしたい人はこっぱ沢出合から、竿を下しながら行くのが良いだろう。

またここからは特に難しい滝やゴルジュもなく、ゴーロが続く。昨日はゴーロに飽きてゆっくりペースになったが、今日は早く抜けたいのかペースがだんだん速くなり、ついて行くのに疲れたが、9:00には倉沢橋に到着。

倉沢橋でちょっと長めの休憩、ここから林道に入るので私はヒル対策をし、林道へ。ここの林道は崩壊が激しく、記録等では一番の核心は林道と書かれているので少し気を引き締めて歩く。すると出るわ、出るわ、崩壊箇所が。初めザレている場所をうまく歩けなかったが、秀さんが止まるから落ちていくんだよ、こういうところは走る!とスタスタと行ってしまった。じゃあ、私もとタイミングをはかりダッシュ。すると意外とうまくいって場所によっては有効のようだ。

また倒木も多く、倒木、崩壊ザレ場の嵐でなかなか距離が進まない。私のiPhoneのDIY GPSでたまに位置を確認するが、まだここかよーと悪態をつきながら歩いていく。長い道のりなのでだんだん疲れてきて、足が少し上がらなくなったのか、私は一回なんでもないところでツンのめり、危うく崖に落ちそうになった。危ない、危ない、こんなところで落ちたら洒落にならない。再度気を引き締めて歩く。

後半に懸垂下降をするところがあるようだが、やっとでてきた。トラロープが何本かはってあったので、自分たちのロープで懸垂するかトラロープを使用するか悩んだが、結局トラロープを使用した。足はあるのでとりあえず大丈夫だったが、高さが30m?くらいあるのでトラロープのクライムダウンはちょっと怖かったがここも無事クリア。

たぶん林道の核心はここだと思うから、あとは林道も大丈夫だよ、914m付近の入渓点に入る下り道の分岐までもうすぐなんじゃない?なんて話していたけど、最後に極め付けがやってくる。大きな崩壊箇所が出てきて、トラバースはできなさそう(なんか崩壊の向こう岸には小屋?が見えた)。ここで高巻きがくるなんて、なんてこった。がっかりしながら登っていく。やっと崩壊箇所を高巻きし、下ろうとしたが、堀さんは嫌な予感がしたようで、この先も崩壊してトラバースできないかもしれないのでもう少し高巻きで下がらない方ではいいのでは?なんて言っていたけど、下ってみたら的中。私は歩くのが遅かったので、あまり下らずにわかったのでラッキーだったが、秀さん、堀さんは2度登るはめに。それも ここを通過している時、雨が少し強く降ってきたので最悪だった。だが、ここを抜けると、914m付近で入渓点に入る下り道の分岐に着く。やっと目星がついたのでホッとする。少し休憩をいれ、あともうひと踏ん張りで頑張る。この辺からヒルが出てきたが、皆は少し気にしながら歩いていたが、私は林道疲れでどうでもよくなって歩いていた。結局車を駐車した地点には16時ごろ到着。7時間も林道を歩いたことになるが、イジメの林道でした。ちなみに私はヒルの初洗礼をうけ、一匹吸われていた。虫除けですぐに取れたが、あんなに血が止まらないとは思っていなかったので、結構ブルー入り、びっくりした。

帰りは白沢温泉もりのいずみというところで汗を流し、夕食も食べたが、お風呂は1000円するのでちょっと高いかもしれない。ただ高いだけあって、スーパー銭湯みたいでたくさんのお風呂とコスメなどもあった。

その後、私は海老名駅まで送ってもらい解散となったが、堀さんはここでも核心があり、平塚PAで別れた後、渋滞にはまり帰宅が相当遅くなったそうです。

今回、泳ぎ系の沢と気合を入れて参加したが、水量が少なかったのか、やはり埋まっちゃったのか、泳ぎは確かにあるけど、がっつり泳ぎ系の沢という感じはなかった。ウエットを持っていったが、上は全く使わなかったし、私にはこの時期なら必要ない感じ。但し、堀さんの例もあるので、寒さが心配な人は薄めのウエット下を持って行った方がいいかもしれない。

レベル的には私が言うとぶっ飛ばされそうだが、ものすごく怖いとか難しい滝とかはなかったし、落ちてもドボン系なので、1人沢慣れして、滝から這い上がれる人がいれば、後は体力があれば行けるのではという感じ。まあ、状況にもよると思うけど。いろいろ記録で書かれているが、沢よりもやはり林道が核心といえるであろう。私はもちろんこんな林道を歩くのは初めてだったけど、秀さん、堀さんいわく、距離もあり、この林道はワースト1との事。とても疲れた。林道の事を考えると、アクアステルスで行った方が正解。

ちょっと想像とは違う沢だったけど、龍神ノ瀬戸は面白かったし、ところどころの奥深い渓相、ゴルジュは綺麗で、林道は疲れたけど、それはそれでいい経験になった。また、久々たき火&釣りの両方が楽しめた山行だったので良かったです。今回私の中ではかなりグレードの高い沢となり、足を引っ張らないよう、気合を入れての参加でしたが、たき火の時に、2人に思った以上について行けてたことを言っていただけたので、嬉しかったのもあったりして。

参加者の皆様、いろいろありがとうございました。お疲れ様でした。


伊藤 筆

【行程】



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