越後/裸山ダイレクトスラブ


2014年9月23日(前夜発日帰り)
佐藤、佐野

ルート
GPSトラック

裸山のことを聞いたのは鮎島からだった。 2010年の報告 を見ると、山以外の報告に埋もれそうだが、裸山自体、最高に楽しそうに見える。しかし、謙遜なのかテレなのか鮎島の言い方は、寝てるとか、あまり難しくないとか、短いとか、それほどでもないとか、わざわざ行くほどのものではない、…とまでは言ってないか、ともかくそんな感じだったので、ここを主目的とするほどの興味はわかなかった。しかし、こうして行きたくなる日が来るのだから面白いものだ。単に短めのルートに行きたかったためというわけではない。今の自分の感性で見たとき、裸山は間違いなく魅力的な山だ。

今回、2010年の鮎島の記録を参考にしつつも、彼らとは登りも下りも異なるルートを取ったが、こうして自分達の感覚で自由なルートで山を登って降りてくるというのは実に楽しいものなのだ。

9/22

アプローチの当日、裸山に行くことにした。急な話だったが、佐野さんは予定ではまだ剱にいるはずだったので仕方がない。二人がこのタイミングでやりたい山のイメージは一致している。裸山であれば、ついでに偵察したいところがあったので、一石二鳥だ。 六十里トンネルの手前の広場に泊まる。満点の星空だが、とにかく寒い。

9/23

寒い!ということで二度寝してから入渓点近くまで車を移動する。途中見える裸山はびっくりするぐらい立派だ。車を停めて観察する。鮎島達の登った左からではなく、正面から一直線に山頂に行くルートが良さそうだ。ぶっ立って見えるが行って見なけりゃわからん。

さらに車を移動し一度アプローチの沢のところまで行った後、ふたたび上に戻ってスノーシェッドを抜けたあたりに駐車した。

桑原沢の左岸の林道は奥で消え、そこを少し進んだところから渡渉して対岸の魚道を利用しながら堰堤を越える。堰堤を越えたところから裸山ダイレクトスラブへの沢に入渓する。じきに二俣だ、左俣の方がスラブっぽく右俣は沢っぽい。鮎島たちはここを左へ行ったのだろう。我々は右へ進む。右ルートはこの後も沢が続くが、ときどき見える左のスラブの方が立派なように見える。左ルートもきっといいルートに違いない。

スラブに入っても流水溝があって、まっ平らな綺麗なスラブという感じではないが、思い思いのラインでぐいぐい登るのは楽しい。傾斜はだいたい手を使わずに歩いていける程度で、景色を見る余裕もある。スラブの右側の岩稜もなかなか楽しそうに見える。 途中のんびりと休憩して景色を眺める。見える範囲では前毛猛山が興味深い。最上部は左側の尾根状から登った。

スラブの頭で休憩した後、藪こぎして山頂に向かう。山頂は藪の中で景色はない。他の記録ではだいたい少し縦走してから沢に下降しているようだが、藪こぎがめんどうなので一気に降りることにする。地形図と見た感じで弱点ぽいところを下降路に決めて降り始める。途中、スラブに出たところで、記念撮影。ここから見るとスラブの頭の下はハングしている。あとは灌木の急斜面を獣道を拾いながら適当にくだると桑原沢に合流する。桑原沢はなかなか綺麗な沢で気持ちがよかった。

田子倉湖に寄り道した後、寿和温泉で入浴し、帰路につく。

【記録】

【装備】

2014.10.10 佐藤益弘

【写真】