甲子/二俣川から大小白森の縦走

【日程】

2015/7/4 - 5

【メンバー】

治田、佐藤

【報告】

やっと、一年ぶりに沢を堪能できそうだ。尾瀬の小さな沢から会山行ときて頂に立つ沢を 計画してみた。所はマイナーで呼びかけに、んま、独りかなと踏んでいたが、馬力トーマス こと佐藤さんが参加あり。やれば日帰りのルートかもしれないが、沢泊でじっくりやるスタイル で臨んでみたい。

7月4日

早朝の合流後佐藤号で下現地二岐温泉。大白森への登山道スタートの所へ駐車する。 その先は堰堤があるのでそれを越えて入渓。 ごろ石だが、ワイの足には新鮮だ。なんせ丸一年沢床を歩いていないもんね。 大石小石でホイホイ移動するリズムを取り戻したい。 魚な見えないが竿も出して探ってみる。いや、時間が十分あるわけだ。

釣りもごろ石もつまらなくなる頃に頭上に左岸から右岸への橋が横切り、しばらくで大滝が 登場する。10mほどだでラインを伺うがクライムは無理がありそうだ。早速少し戻って左岸を 巻く。ずるずるの小尾根から這いずるれば林道に出る。少し歩いてまた沢に戻る。平坦な所から 稜を下り沢筋が見える最後は無理なので10mの懸垂下降。 そこはナメ床の広がる優雅な世界で、先の登 れぬ大滝まで下降するが、左のローソク岩を降り、 次のナメ滝をスルスル下りその先は断念した。泳ぎで降りれるが登りは難しいと感じたからだ。 その先に大滝があるのだが、このゴルジュを味わったので良しとする。

これからは竿出してのんびり遡る。ナメが続き東北のはしりの渓相が続く。 ごーろに入るとしばらく続き、左岸が開けてテンバ適地が見つかった。 荷を降ろし、少し先まで成果なしの釣りを楽しむ。 ワイは本流を攻めたが、空振りで早々に戻り、たき火の準備を始める。 トーマスは執念深く、右俣に入り8寸ほどの奴をゲットした。さすがである。

薪は濡れていたが、セオリー通り小さな火から徐々に大きくして 安定させる。 ナベを食らい、いつもの贅沢な時が流れる。遠火で焼いた塩焼き岩魚は終盤を締めくくる。 ホクホクと身をほおばると実にうまい。谷の夜の贅沢さが身に沁みてくる。 ついつい酒に手が出て酔いも最高。しばらくでタープ下の旅人となる。

7月5日

夜間雨は降りだした。それもけっこうな雨で増水するかなと思えたが、起きてみるとそうでもない。 焚火は細工したのであの雨降りを防げて着火できた。贅沢にも朝たき火を楽しむ。 荷も軽くなり、釣りはしないのでホイホイと飛ばす。やがて小滝が出てやや暗い滝場が登場。 深山みが帯びてくる。その先からまたナメが現れナメ滝との遭遇に笑みがこぼれる。明るいナメを ヒタヒタと足裏で捉えて進んでいく。苦労もしないで遡り、ろくに藪を漕がないで山道に出る。 ワイは未だ踏んでいない大白森の頂をピストンする。標高たかだか1500ちょい、背伸びをしても とても中級山岳には届かない。でも良いもんね。この山域は那須と会津といわゆる狭間にあって 人気が無いようだが、山の存在は確かなのだ。現に相棒のトーマスは厳冬期2月に羽鳥スキー場 からこの頂に立ち二岐温泉への滑降に成功している。無雪期の状態からは冬季が想像できないが 格好の滑降ラインで下ったそうだ。

急でない登山道はワイの膝には丁度いい。リハビリを当然兼ねているわけで踏みしめながら、腿の 感触を味わい下っていく。 駐車地で着替えを済ませ、二岐温泉を味わってみる。大和屋も気なったが、降りてみると休みなので その隣の湯小屋に入る。そこは何ともタイムワープするような大昔の雰囲気で、湯も熱く露店と内湯で じっくり堪能できる素晴らしい湯だった。

この山域は男女川から鎌房山に立って反対を下降したこともある。また、職場の親和会の幹事を やった時に二岐山にハイクしたこともある。馴染みがあるが、今回沢に足跡を残せたことは意義深い。 早春から入渓できるし泊りも楽しめるので、興味ある方は、んま、どうぞというところだ。

記) 治田

【行動タイム】

二岐温泉10:00〜泊り地14:00
出発7:00〜駐車地13:00頃  ※タイムはいい加減

【写真】