■谷川/関越 白毛門沢[沢]

2018.09.24 細谷、山中(記録)、武井


土合橋駐車場(06:50) - 東黒沢 - 白毛門沢出会(07:50) - 白毛門沢- 巨岩(09:40) - 白毛門頂上(11:50-12:20) - 土合橋駐車場(14:30)


【山行記録】

実に2年ぶりの沢登りになってしまった。三連休の最終日に、白毛門沢を遡行した。

前夜、細谷さんの車で土合駅近くの登山口へ。20時半に着くと、武井さんがタープの下で鍋を煮込んで待っていた。

ビールで乾杯。駐車場で焚き火は出来ないが、山で飲む酒はやはり美味い。

タープはビニールハウス用の素材を転用したとのことで、曇りだったが空がよく見え快眠できた。

 

補足・・・農業用ビニールシート(ホームセンターで10cm単位にて切り売り)を、タープの代わりに。嵩張るため山には携行できないが、オートキャンプ、前夜泊、宴会用には充分で、且つ安上がり。

 


翌朝、7時前に出発。堰堤の脇から入渓した。水の感触が久しぶりだ。

2年前にウツボギ沢を遡行した際にも同じルートをたどったはずだが、ほとんど覚えていない。

ゆっくりと歩みを進めると、はなげの滝が現れた。滝の終盤、巻きでなくロープを出して滝を横切って上に。武井さんがリードし、山中、細谷さんと続く。肩から水流を浴びてのシャワークライム。それなりの水圧で緊張し、体が一気に冷えた。それにしても足元の感覚がおぼつかない。

 

 

 

 

 

 


さらに進むと、白毛門沢の出合い。東黒沢から左に入って進む。直登できない10~20メートル滝が断続的に現れて、基本的に右岸を巻く。人が入っているためか、巻きに困難さはない。

巻きを終えて、のんびりへつりを進んでいると、最後尾にいた細谷さんの姿が見えなくなった。何度かコールを送っても、反応が無い。武井さんが慌てて探しに戻ったが、はるか先の茂みから細谷さんが姿を現した。へつりを嫌って巻いたとのことだった。

 

 

 

 

 

 


はなげの滝で腹が冷え、小休止を依頼。その後、テンポ良く進むと徐々に体温が上がり、調子が出てきた。時折晴れ間も見えてきた。

このころになると、フェルトが吸い付く感覚が戻り、足元が定まってきた。それでも油断せず、一歩ずつ丁寧に進む。

そのうちに巨岩が現れ、右岸を抜ける。先の方に見えた稜線には、「じじ岩」「ばば岩」なる奇岩が収まっていた。なかなか良い眺めだ。

 

 

 

 

 

 


休憩を挟みつつ、順調に高度を稼いでいく。振り返ると下方に土合駅が見え、穏やかな風が心地よい。水が少なくなってくると、斜面はスラブ帯に変わった。

高度感から足が動かなくなり、お助け紐を出してもらう場面があった。久しぶりとは言え、少々情けなかった。

武井さんは山登魂入会前の10数年前、1人で初めてこの沢を訪れ、60リットルザックを背負って登ったという。当時はスラブを嫌い、巻き道に逃げたとのことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


草付きを進むとほとんど藪漕ぎはなく、そのまま白毛門の山頂に。正午前。曇り空が残念だったが、稜線の草木は赤く色づいていた。

武井さんが談笑したパーティーは、ウツボギ沢から上がってきたとのこと。

風が思いのほか冷たく、カッパを着込んで、白毛門の長い下りをゆっくり下った。

 

 


滝あり、巻きありで、沢登りの楽しさがコンパクトに詰まった良渓だった。水に浸かって体を動かし、改めて沢の楽しさをかみしめた。

終わるとあっという間だったが、今の自分にはちょうど良い行程だった。

次に沢に行けるのは、いつになるのか。なかなか予定の合わない自分を誘って調整して下さった、細谷さん、武井さんに改めて感謝したい。

(文責・山中)


 

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