2019年2月17日(日) 伊藤、佐藤、加藤(記録)
『回数券でリフト2本を乗り継いでゲレンデトップへ行き、そこから旧ゲレンデをハイクアップする。』
・・・というのが、本ルートの定番として、山スキー登山で一般化している。
しかし、がーん! 2月より(つまり10日程前から)「回数券の販売」がスキー場の事情で取り止められていた。
券売り場でその事実を受け入れられずに愕然とし、一時リフトなしでゲレンデを下から歩くか検討したが、ゲレンデ上部の急斜面でジグザグ登行したら迷惑行為になるからと、泣く泣く、本当に泣く泣く半日券を購入した。
買ったらやっぱり「何本か滑りたいね」とそんな気分に自然になり、2本程ゲレンデを滑ってから、最終リフトより旧ゲレンデのハイクアップを開始した。
ゲレンデトップでは、前夜20cm程度の積雪があった様子だった。また我々を含めて4~5パーティがいた。
旧ゲレンデの雪面は、ブッシュが一切埋まっていて十分な積雪があった(後に頂上で地元登山者から「今年は少ないね」とコメントあり)。
しっかりしたトレースがあり、ラッセルなしのハイクアップとなった。
ルートは総じて、斜度の緩い樹林帯を進む。難儀するようなパートはなく、2.5時間程度で稜線へ至った。
稜線上は左手に雪庇が発達している。地形は平坦なものの、風の影響で雪がウォッシュボード状に波うっていて(波高1-2m)難儀させられた。
稜線に乗ってからほんの数分程度で、頂上よりもかなり手前に位置する、一般的に山スキーでよく下降されているドロップポイントに着いた。
今回私たちは、ドロップポイントを通過して登頂を目指した。ここからは先行者なし。
小さなピークを登り、アップダウンするウォッシュボード状をトーマスさんが一人でラッセルして、ほどなく頂上に達した。
ちょうど天候が回復してきて、乙妻山、高妻山、そして黒姫頂上のすぐ隣には黒姫内輪山である小黒姫(御巣鷹山)が見えた。
往路を小ピーク当りまで戻り雪庇のないところからドロップインし、1,396mを目指して直線的に東尾根を滑った。
上部は深雪で雪質は良かったけれど、樹林が疎ではあるものの広々感はなくその点は残念だった。
斜度は怖い感じはないもの、止まって上を振り返ると、思ったよりも急だなあーと感じた。
上部は沢地形の流心を下降し、1,700mくらいからややスキーヤーズレフト気味に進みながら、常に右手に沢地形を見て下降した。
1,650mくらいからは斜度が落ち、何でもない疎林帯の何でもない雪面のみえるセクションを普通に通過した。
その何でもなく見えた雪面に突っ込んでみたら超絶ドライパウダーで、全く期待していなかったのだけれど、この日のベストセクションと言えるとてもいい状態だった。
1,396mを過ぎると一気に雪は重くなり、あとは苦行の下降へと変化し、地形に忠実に下降すればゲレンデ下部に至った。
【感想】
1.当初想像していたよりも下降ルーファイは易しいわけではなく、下降距離もかなりあってお手軽コースではないと思った。人気ルートなのでトラックは多数あった。
2.頂上で単独山スキー登山者(大橋側から)から、「乙妻山・高妻山の裏側(西面)はすばらしい。また今立っている黒姫山のピークからダイレクトに火口である七つ池への下降は無立ち木の斜面がありとても良い」との情報あり。
3.頂上から見た小黒姫山の南面は、無立ち木で真っ白だった。今後火口である七つ池を含めて再訪したいと思った。
4.シーズン途中での回数券の廃止には違和感があったが、スキー場側の事情(1月下旬の山スキー登山者の死亡事故)があるようなので見守るしかない。
【食事処】
〇樹林(とんかつ他いろいろ):長野県上水内郡信濃町穂波133-1
・黒姫駅から3-4キロ18号沿いのお店で看板メニューの「みそかつ定食」1,000円は美味しかった。
・暮れ行く黒姫山を眺めながら分厚いカツをいただきました。再訪したい店となりました。
〇ラッキー食堂まとや
千曲店(らーめん、定食):長野県千曲市打沢27-8
・前夜に更埴IC降りて夕飯たべたお店。
・ボリュームがすごく、「ぼんち食堂」(甲府・竜王)の更埴版といったお店で繁盛していました。
・揚げ焼きそばは、デカかった。
・「大盛は本当に多いので注意してください」と張り紙してあった。
旧ゲレンデ
中間部樹林
黒姫山頂上
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