大峰/大台ケ原/千石嵓サマーコレクション
メンバー:ナベ(記)・高橋
期間:2024年4月28日(前日発)
形態:マルチピッチクライミング
4/27 雨
新宿から大台ケ原までドライブ。
途中渋滞もあったが、髙橋さんが新東名をかっとばして渋滞ゾーンの四日市を割と早時間に越して一安心。そのあとの「名阪国道」で面食らったが、針ICで降りて「ショッピングプラザたけよし」で酒と食い物を買い込み(笑っちゃうくらいお惣菜が安い!酒もいい!!)大台ケ原へ。14時過ぎに到着し無事レクチャーを受ける。
(事前に入山許可証は郵送でGETしていた)
大台ケ原Pは全く幕営出来る雰囲気ではなく、黙認されている車中泊とした。
4WDのヴェゼルは工夫しないと寝にくい。
4/28 晴れ
0600大台ケ原駐車場 0730サマーコレクション取り付き 0740 1P目終了点(乾き待ち) 0850ごろ2P目を登り始める 1220ごろ
5P目終了点 1440ごろ 最終ピッチ終了点 1550ごろ 駐車場
※カメラの時計がおかしいのか、時間は正確ではない気がします。出発と帰還は間違いないのだけれど…
千石尾根をリアル尾根上から行こうとしたがコレは間違い。
少し登山道を辿って、立札の裏から入るのが旧千石尾根登山道。沢が入るところでは分かりづらいが基本水平に歩いていれば間違いない。
立札。ここから水平に旧千石尾根登山道が伸びている。

やがて鹿防護柵に当たったので、その20m手前の沢を下降しシオカラ谷出合まで。既に右岸には千石嵓がそびえたっているがトラバースを我慢し、沢沿い少し下っていかにも簡単に岩壁に近づけそうなところからトラバースを掛けると踏み跡があり、サンダーボルトとりつきに出た。そのまま岩壁基部をトラバース、一部急斜面があり落石させながらサマーコレクション取り付きへ。
シオカラ谷。結構立派。

サマーコレクション取り付き。一段上(1P目終了点)に有名なプレートがある。顕著な凹角の右脇を登っていき、途中で凹角を左に渡って、写真でも見える木の生えた左上バンドに移る。
サマーコレクション取り付き

1P目 ノーロープ Ⅲ
アプローチシューズのまま上がる。落石注意。髙橋さんがノーヘルだったので途中で付けてもらう。
2P目 ナベ A0祭り&A1
実質的な登攀開始だが、岩壁は全面ビショビショなので、しばらくプレートのあるビレイ点でゴロゴロする。やがて日が当たり始めてちょっと乾いてきたので我慢できず取り付く。
左から取りついて右にトラバースする感じで1ピン目にクリップ。(本来の1ピン目はハンガーが無くなっており、M8のステンレスオールアンカーのみ残置されている)
以降は若干濡れた壁を丁寧に登っていくが、左上するクラックのセクションでスリップしてフォール。
もうこれでOSは無くなったのでどうてもよくなり、A0祭り。所々ハンガーが無くなっており、遠い部分の濡れたフリーに苦労した。
最後の終了点クリップが核心で、乾いていればスタンスに乗ってちょっとしたマントルで終わりだが、濡れているのでスタンスに立てず、ボルトに短スリングをかけてA1して全身フリクションで這い上がる。人間雑巾状態。
濡れ濡れの2P目

フォローする高橋。

3P目 高橋 A0祭り
出だしの遠いガバが核心だが、髙橋さんは補助的に使うであろうリングボルトに上からノーマルクリップする反則技(カラビナを回していない)で容赦なくA0していった。その後もハンガーを手でつかむなど危険ムーブをやっていて危なっかしかった。
大分乾いてきたこともありフォローはフリー。


4P目 ナベ A0×3程度
出だしのスラブはほぼ乾いていたが、普通に難しく、A0を二回くらいかましてしまった。その後ハングというか傾斜の強い部分を左から回り込むのが核心だが、ここはホールドがビショビショでまたもやA0。この部分は乾いていたらフリーで行けたと思う。
フォローはA0連発。


5P目 高橋 A0祭り
出だし、ぐちゃぐちゃした脆い壁から、傾斜の緩いフェースを経て、藪の中のビレイ点へ。ここだけビレイ点のハンガーボルトにラッペルリングが付いていない。(まあ木で降りれるからだろう)
フォローも、出だしが脆かったのでワンポイントA0。このあたりで壁が完全に乾いてきた。
写真右のぐちゃぐちゃした部分が脆い

6P目 ナベ Ⅲ+
一段上がって、左に繋がるバンドを下り気味にトラバースして大ジェードルを越え、左岩壁を左上するバンド(気持ち的には左手後側にあるバンド)を上がる。左岩壁に乗り移る一歩がかなり痺れる。
クライミング的には簡単だが、奇跡的に繋がっているこのラインは素晴らしい。
一段上がって上部壁の基部から下がり気味にトラバースして、左後へと続く左岩壁左上バンドに行く

奇跡的に繋がっているスタンス

7P目 高橋 A0祭り
あれだけあったボルトがこのピッチは見える範囲では1~2本しかなくホントにココかって感じだが、右上する階段状バンドを上がって垂壁にぶち当たったところから例のハンドトラバース。
フォローはフリーで登れた。5.9で適正だと思う。意外と足があるため落ち着いていれば簡単。正直、登る前から「クラック脇にボルトかよケッ」と思っていたが、このクラック、上向きに入っており、おかげでリップがガバなのだが、カムを決めるとステムにエッジが当たってかなり恐ろしいことになるのでカムで登ろうとしたら別次元のクライミングになると思われる。
階段状を右上し、左のクラックに移る

有名なトラバース。

8P目 ナベ 5.9
なぜか岩質が変わり、フリクションが良くなった壁をグイグイ登る。上部はボルトが右側のストロングポイントに打たれているが無視して左の簡単な所からビレイ点に到達したためかなりランナウトした。
小カムがあるとランナウトしない(持ってくればよかった)。

9P目 ナベ 5.9
相変わらずボルトが切れ落ちている右側の側壁に打たれており、ゲレンデにおける「限定ルート」、それも極めて不自然な限定ルートと同じ感じがして非常に悪印象。
無視してリッジを登りつつ、時々右に寄ってクリップ。一旦藪を越えて、最後の小ハング。ここも右から簡単に抜けられそうだが、確かに小ハングはそそるものがあり直上。これは「自然な限定」って感じ。
最後の小ハング越え

この日初めて木でビレイして終了。
適当に尾根を登って、鹿防護柵に沿って右から巻いたら下降点に出た。ここからナベが先行し、閉店間際の売店に滑り込んで缶ビールをゲットし、髙橋さんを迎えて祝杯。
【テクニカルメモ】
・アプローチ敗退という話も聞くが、①とにかく鹿防護柵にぶち当たって、そのすぐ手前のルンゼを下降、②シオカラ谷に出会うまで下降、③シオカラ谷から壁が見えてもすぐにはトラバースを掛けず、自然な感じでトラバース、を心がければ問題ない。
・開拓時のボルトが9割方M8オールアンカー(ステンレス)+ペツルのアルミハンガーなので、フリークライミングのルートとしては強度不足。ただかなり近い間隔で打ってあるので、2P目の出だし以外は全部ぶっ飛んでさようなら、ということはなさそう。4P目のハング他、2本ほどM10のステンレスアンカー+ハンガーに打ち替えられていた。
・アルミハンガーは塗装がされていたようで、だから開拓から約30年経っても大丈夫なのだろうが、そろそろ白い粉を吹いているハンガーも散見された。リボルトされなければあと10年もしないうちに登れなくなると思う。
・ビレイ点は下半部はM10のステンレス製ウェッジアンカー+ステンレス製ラッペル用リング付きハンガー。上半部は M10のステンレス製ウェッジアンカー+スチール製ラッペル用リング付きハンガー。ハンガーがちょっと錆びてきていた。
・岩は谷川によく似た岩質で濡れるとシャレにならないほど滑る。なぜか後半の左岩壁側は花崗岩?的なざらざらした岩でフリクションバッチリだった。
・基本はヌンチャク20本あればOKだが、小カム(0.3~0.5くらい)を持って行くと2P目のボルトが遠い所や、8~9P目で補助的に使える。2番まで持って行けば、サマコレが登れない時に左ルンゼから迂回も可能かもしれない。
・朝7時の講習を受けてから出発しても十分日没には間に合いそうだ。
【その他メモ】
・大台ケ原Pは幕営禁止でみんな車中泊している。大人数の場合はビジターセンターや売店の軒先でオープンビバークか?
・自炊禁止の看板もある。コソコソとお湯を沸かす程度でお茶を濁すしかない。
・売店(軽食堂)が4時まで開いていて、缶ビールも売っている。また、観光地だが自販機はそれほど高くない為、焼酎やウイスキーの割り材(ウーロン茶・炭酸など)は入手可能。
・今回で入山申請・レクチャー関係は完全にマスターしたので何でも聞いてください。
【雑感】
濡れてるのに頑張った!と思うか、A0祭りかよ( ´∀` )と思うか。
どうだっていいんだよ!とにかくビールが上手ければ何でもいいんだよ!

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