治田です。所ノ沢無事?下山しました。
はっきりいって、本物の凄い谷でした。
下部ゴルジュは、水線沿いは夢また夢
の世界。治田も巻きで落ちて、一瞬ヒヤリ。
気合でF4までガンバするが、つるつるで
しかも水勢が強く、断念。そこからリッジの
巻きも試みるが最悪でこれも断念。
F1に懸垂で戻り、振り出しだ。
だが、巻きも弱点が見つからず上に追い
上げられてしまう。遡行そのものも断念かと
思えた。しかし、戻りながらじっくり弱点を見つけ
何とかたかまき開始。しかし、これがまたわるい。
落ちたら絶命がかなり続く。ザイルも使用だ。
俯瞰する沢は、恐ろしくて近寄れない。
まったく、自分の沢18年の体験は何、
と感じるほど凄まじい空間であった。
魚はバカ釣れた。人跡は踏み後は
ありますが、本当に遡行者は少ないと思う。
というか、あの高巻きは、ベテラン向きで下手な
沢屋では到底無理。
沢の真髄は恐ろしく深い。沢への技術の限界はあり、
最後は闘志とあきらめないハートと痛感した。