米子不動反対側の氷瀑について簡単に。

場所は、1/25000御飯山最下部の米子川支流。
本流支流に滝記号があわせて三つ描かれている沢です。
こちらの本流側の大滝を登りました。
いずれ写真を見せる機会もあると思いますが、見事です。
直瀑の水しぶきが氷結し、中空の巨大な氷柱と化したものです。
直径15m、高さ60mの円柱状のオベリスクが円形劇場の火口壁に
そびえている様は、思わず歓声が出るほどの見事さ。
滝はそれだけではなく、その右側にも同じ高さで幅25mの
ブライダルベール状の染みだし氷瀑が垂れ下がっており、圧倒されます。

柏瀬・山崎ペアでオベリスクを、大内・小川ペアでブライダ ルベールに取りつき、
おのおの完登することができました。
1P:30m VI+(柏瀬氏判定)山崎リード。
  いきなり垂直。終点の2mをのぞき、ずっと垂直である。
  3mのぼったところに横クラックがあるが、なんとか安定
  しているように見えたので、登攀継続。
  目の前が暗くなるほどに奮闘的なクライミングで左の
  小テラスへ。
2P:35m VI- 柏瀬リード。
  垂壁を8m登ると傾斜が落ちるが、今度は氷が薄くなり、
  所々では水流が透けて見える。バイルを打ち込むたび
  に中の空洞に響き渡る不気味な音がすてき。
  右に回り込み気味に安定した氷を拾い、落ち口の滑床へ。

登攀時間:2時間30分

間違いなくいままでで最難・最高。
品格、難度、達成感のすべてで、一級品の太鼓判を捺して 嘘のない名瀑だと思います。
難点といえば、アプローチに五時間以上かかる(しかもた らふく渡渉を強いられて)ことぐらいでしょうか。