北ア滝谷
2001/9/22-25
L 山崎.高田
9/22 入山?クラック尾根
9/23 四尾根?ツルム正面(おまけ、松濤岩)
9/24 三尾根?ドーム中央稜
9/25 ドーム西壁雲表ルート
*最終日を除いて時間記録はかなりいいかげん。
新宿発のさわやか信州号で6時前に上高地着。おそらくこの夜行バスが最速の上高地入りの 手段と思われる。

●クラック尾根
15:30取り付き〜19:50終了
取り付きはガイドに載っていたバンドが崩壊したらしく、わかりずらい。反対側の壁にレリ ーフ(かなり上のほうにある)が打ちつけてある場所で、ハーケンが二本残置してある。た しかに赤い岩の筋も走っている。 尾根線に出そこねたまま側壁を直登し、メガネのコル付近で尾根に達する。あせりながら登 るもあえなく日没。最後はC沢への踏み後にゆきあたり、松濤岩のコルへ抜けた。
1P:側壁から細かい礫のテラスへ。
2P:尾根左側のクラック。
3P:
4P:ガレたルンゼ状を詰め、チョックストーンを左側から越す。
5P:岩の右側を右上。
6P:もろいフェース。
7P:右手にトラバース。踏みあとに出る。

●四尾根?ツルム
8:30四尾根スノーコル取り付き?10:20懸垂下降点?14:20終了(落石待ち約1時間含む) C沢はききしに勝るガレ地獄だが、すべての滝はクライムダウンで降りられる。ルートはガ イ ドどおり。コルからの懸垂は、20mもない。15m弱。下のシュリンゲがかかった確保点ではな く。 その一段上のハーケン連打のフェースを直上すれば、迷うことなく2Pにつなぐことができ る。 どうも先行パーティはルートを誤ったらしい。登る間も落石が絶えない。セカンドで登りだ し た直後に確保点にこぶし大の落石が直撃した時には、さすがに肝を冷やした。 上部の電光クラックはつまらなそうだったので、明るいカンテを抜けて終了。ここでザイル を はずしていると、登山道から転がり落ちたザックが誘発した岩雪崩に襲われる。 微妙に時間が余ったので、松濤岩で遊ぶ。北穂頂上の一般登山者からやんやの喝采。

●三尾根?ドーム中央稜
7:30北穂小屋〜8:20ダイヤモンドフェース取り付き〜10:30三尾根赤いガリー〜15:30終了 昨日にもましてのゆっくりぶり。ダイヤモンドフェースからドーム中央稜へ継続しようとC 沢 を下降する。 ダイヤモンドフェース取り付きは、崩壊が進み取り付きはほとんど不可能。非常に危険な思 い をしてなんとか1ピッチ目を越えるが、そこから先も岩が浮きまくっていてとても登る気が せず、撤退。 三尾根に転進。1P目はがれがれ。鋭い岩が堆積していて、ピンなど影も形もなし。カムもほ とんど使いようがない。左上して大ピナクルの確保点へ。どうやら小ピナクルがまるまる崩 壊してしまったようだ。 ドーム中央稜はすこぶる快適。特に、2〜4Pがすばらしい。 三尾根は、ピナクルが崩壊した現況では、長いC沢を下ってまで取り付く価値はないと思わ れる。ドーム中央稜は、主稜線から三尾根上部を下降して取り付くのがベストだろう。 三尾根。
赤いガリー(II?III)問題となるのは、浮石と落石。ここも崩壊が進んでいる 1P:(II)うずたかく堆積したガレの積み木崩しを左上。支点を得ようなどとは考えないほ う がよい。鋭角のガレばかりなので、落石・滑落時のザイル切断の可能性大。 2P:(5.10a-b)クラック-フェーストラバース-クラック直上。小さ目のエイリアンが有 効。 3P:(I)ガレ場歩き。
ドーム中央稜
1P:どうということはない凹角。 2P:高度感のある堅いフェース。ハーケン連打。上部で左のフェース(というかスラブ)に 移るが、感覚が変わるので満点。 3P:(5.10a)通常の4P。左の巨大なフレーク状チムニー。正解ルートは右から回りこむよ う だが、チムニー登りも可能。フレークの頂上から左のクラック沿いに直上。最初の2?3
手が難しい。 4P:2mほどのフェースを乗り越えて凹角。 *2P目でザイルをフルに伸ばして、ガイドの3P目はコンテでこなせば時間の節約になる。

●ドーム西壁雲稜ルートもどき
5:30S.T.〜6:10取り付き〜8:50終了〜10:00撤収〜15:40上高地バス停 C沢左岸のトラバース道は、ドームの中央バンドを30°ぐらいに仰ぎ見るあたり。 その上部、中央バンドがほぼ真横に見えるあたりにも踏み跡があるが、そこからアプローチ できるかどうかは不明。
2P目でルートを間違え、Bフェースを左に入ってしまう。おそらくニューウェーブの2Pに入 り込んでしまったらしいが、高度感満点のクラック登りが楽しめた。スベニール・ド・タキ ダニに移り、雲稜に復帰。ハングを左から乗り越す。
1P:凹角(チムニー)?左のフェース。フェース途中の1ムーブが悪いのみ。凹角の出口で 終了。
2P:ガレを登って正面の凹角に入るはずが、左の岩のバンドに入る。高度はほとんど稼いで いない。
3P:垂壁を左上する顕著なチムニー。思いきり体を外に振り出すスリリングなピッチ。それ ほど困難ではないが(5.9+)、ピンが遠い上に効いていないので、滑落は許されない。ク ラックの中の岩も浮いており、カムも使用不能。
4P:バンドを右上。
5P:右上する快適なクラックから、ハング。右向きから、一手で左向きに体を振る豪快なレ イバック。
6P:簡単な凹角。

四日間にわたって、これ以上望めない晴天に恵まれ、楽しいクライミングを満喫することが で きました。