道具魂 Vol.2 ウェットタイツ


ウェットタイツ着こなし例
 
「ぶった切りウェット」こなし例
<治田氏、ウェットタイツについて大いに語る>


<はじめに…>
 浸かる沢、冷水を浴びる沢、このときのスタイルはどうすべきか?大渓谷の遡行や、晩秋・初冬に沢を登る場合に悩む事柄だ。
 ワイの場合はウエットタイツ第一で装備していく。その上でさらに極薄下着やハーフパンツを掃くかは選んではいるが、基本はウエットである。

(注:5〜10月くらいの奥秩父とかの普通の沢には、ジャージ+渓流スパッツ等普通の装備で行く事が多い。あくまで上記のような大渓谷や浸かりっぱなしの沢、あるいは寒い時期の話)。

<過去…>
 そもそも、昔からウエットは履いてみていた。確か24歳くらいの12月の頭あたりの裏妙義の谷急沢の遡行だろうか?冷え切った谷筋を、パンパンに張ったタイツで歩いていた。続く(奥多摩)大雲取谷では淵から上がるとスリングは凍って棒のようになっていた。しかし、この時のタイツはサイズが小さすぎてダメだった。厚さは1.5ミリだったと思う。枝やヤブをこぐと、すぐ裂けるほどではなかったが、丈夫さに少し不安を覚えた。
 さらに単独で東北の沢の遡行&下降をやりこんだ。このときは基本的に鮎タイツ(注:釣具屋で売っている、くるぶし〜へそ上までをカバーするウエットタイツ)の2.5ミリだった。何でその厚みかと問われれば、それがお店にあったからだ。
 その後3 ミリもはいたが、これは厚くて動きが制限される。わずか0.5ミリの違いが動きに影響を与える。また、2.5ミリも使うほどこすれて傷がつき穴が開くが、けっこう持つものと実感した。

<愛用品>
 今の愛用はシマノの鮎タイツだが、これが安物と違い、立体裁断のしっかり縫合の物だ。体にフィットして動きがスムーズでまず着疲れしない。大体1〜1.2万前後。

<購入のポイント>
 購入のポイントはシーズンインの種類の多いときに必ず試着して買うこと。
 装着感は、そこそこにややキツイ感じ。かといって膝の上げ下げに抵抗があるのでは動きに制限が出てしまう。その見極めは難しいが、靴やスパッツ、ザックなどと同じように、ストレートな直感がいちばん重要だ。
 ついでに価格だが、沢のスパッツやウエット足袋の価格に比べ、半身以上をしっかり包んでくれるその製品から、コスト的に決して高価なものとは思えない。

<鮎タイツへのコダワリ>
 人によりウエットの組み合わせ多々あるが、鮎タイツの切り物では単純につなぎ部分から冷えが入りこんでくる。本当に冷水に浸かりきった場合は冷えが響いてくる。厳冬期の装備を思い浮かべればわかるだろう。一箇所でも弱い保温部分があれば寒気はそこから入り血管を収縮させていく。雪どけの冷水に一日浸かる雪国の沢では文句なくウエットタイツがお勧めだ。特に寒さがこたえる中高年、老年は体をいたわらないと後々、関節痛や古傷の再発に響いてくる。

(注:タイツの切り物とは、5000円くらいの安物の鮎タイツを膝上あたりでぶった切り、膝下を沢用ネオプレンスパッツでカバーするスタイル。ジャージの上から装着する。膝周りが自由なのでクライミングに有利、かつ下山で脱いでもそれほど重くなく、またコスト的にもお得だが、水に浸かると鮎タイツ部分はそれほど冷えないが、露出している膝、そしてスパッツ部分もあっという間に冷える弱点あり)

<弱点>
 弱点だが、装着しているときは何も感じず、浸かり放しの谷に最高のアイテムと痛感してしまうが、稜線のツメからその性能は必要なくなり、その後の縦走や下山には蒸れるし背負えばチト重い。でも、それもたいした弱みではなく慣れればそれほどでもない。

<耐用年数とメンテ>
 耐用年数は、その人の頻度によるが大体5、6年前後だろう。経年劣化は避けられず、生地自体に伸びという弾力性が失われてくる。特に、手入れをしないで汗と汚れのまま放置していればすくイカレてくるのは当然だ。
 ワイは必ず風呂場で水洗いをして汗の塩気と草のこすれの有機物を落とすようにして、陰干しにしてメンテしている。

 現在、沢登り用の浸かり用グッズが出回っているが、浸かり泳ぎの大渓谷は、下半身に限っては未だウエットタイツが王道と自負している。


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