■御坂/芝川中流部ゴルジュ(突破)

2013.6.8
鮎島、荒井
 子育て中はなかなか忙しい。そんな中に、夕方まではお時間をいただけた!さーて、どこ行くか…となると、やっぱり東京近郊の日帰りゴルジュだよね〜。でも、けっこう行っちゃったからなぁ…。あと行っていないのは川乗谷と川浦谷ぐらいか。でも、そいつらは沢はじめにしては少しハードだからね。。。となると、やっぱり未知数ゴルジュにいくしかないね!!
 というわけで、今回も秘蔵(?)の鮎島リストから「芝川ゴルジュ」を抽出した。
 いやぁ、暇なときは検索エンジンで「「ゴルジュ」を検索するに限るよね。もちろん検索したところで、おおよそが誰もが知っているゴルジュしかヒットしないのがほとんどだけれど、たまに「むむ、これ、聞いたことないぞ」というものがヒットしたりする。今回の、「芝川ゴルジュ」もそんなところだ。そのブログの写真をみると、なかなかにいい感じのゴルジュ。写真を見る限り5mくらいのハングした滝がありそう…。ということで、これはいいゴルジュ遊びができそうだ…と思ってリストにあげていたわけだ。
 例会で、そのブログをプリントアウトしたものを配布。どうせ誰もいないだろうなぁ〜、その場合は単独で西のナメ沢にでも行くか…と思っていたら、案外、山登魂にはいるんだよね。「なんかわからないけれど面白いかも」というノリがある人。今回は、ドラゴンが引っかかった!いやぁ、山登魂はいい山岳会だよね!


ゴルジュは長閑なコンクリート道の脇にある

最初の釜を泳ぐ

核心部につっこむ荒井
 東京を朝出て、中央道を河口湖ICでおり、朝霧高原を越えて…。う〜ん、結構遠いなぁ。房総のほうが近い気がするな。そういえば、富士山西麓って久しぶり。昔、トーマスさんと大沢岩樋部に行ったなぁ。あれはあれで楽しかった!

 さーて、問題は、この芝川中流部がどこにあるか・・・。実はこれがよくわからんのだ・・・。
 確かに、唯一の資料であるブログには写真とともに、「白糸の滝より下流」「住所は富士宮市精進川」「柚野地区から遡行すると面白いかも」などの場所のヒントが書いてある。しかし、肝心の詳細な地図がないのである…。

 地形図と照らし合わせて、だいたいこの辺かな〜と目星をつけた芝川の観音橋下のゴルジュ帯をまず見てみる。確かにゴルジュチックで、滝もあるのだけれど、写真の風景とまったく違う。  もっと上流のゴルジュマークのところか…と思って、そっちのほうに車を走らせるが、こちらはゴルジュの雰囲気すらない。
 もっと下流の柚野地区のほうか…と思って、今度は下流に車を走らせるが、こちらは完全に護岸されていて、ぜんぜん違う・・・。

 オーマイガー。1時間ほど彷徨っているが、場所が全然わからん。また、見当も付かない…。
 もういちど、写真をよ〜くみてみる。写真からわかることは、左岸に見える赤い屋根。それとちょっと上流に見える石積みがあるところ…。
 いちおう、農作業している地元のおばちゃんに「これってどのあたりですかね」ってドラゴンが聞いていたが、もちろん返答は「いやー、わからないね〜」というもの。ソリャ、わからないよね・・・。

 ブログのヒントからするとこの辺に間違いないはずなんだけれどなぁ…。
 うーん、でもこの辺でまだ見ていないのは…。ここか、ここだけか・・・・。明らかに、地形図的にはまったくゴルジュなんかなさそうなところだったので、はじめからここは違うだろうとはずしていたところだけだ・・・・。

 いやはや、参ったぜ。
 ブログにはいろんなヒントが書いてあるけれど、実はもっと上、もしくはもっと下なんですかね〜という感じだが、まぁ、ダメ元で、その、ゴルジュなんかなさそうなところにもいちおう行ってみるか…ということで、そちらに車を走らせる。
 いやはや、住宅が密集しているぜ・・・。なさそう〜〜。

 そんなんで、川沿いの道に出た。川を覗き込むと…・。あれ、この辺、なんか「っぽい」ぞ。
 道はさらに川沿いに進んでいる。もう少し上流に進むと、おっ★♪。あの写真にあるとおりの石積みが…。下流を見ると…。確かに赤い屋根…。そして、川を見ると三条の滝…。ここじゃん。間違いない!

 回りは畑。地形図的にはまったくありえないところにゴルジュがあった。
 まぁ、ゴルジュといっても、平地に溶岩が流れて、そこを川が浸食してゴルジュとなっただけなので、まぁありえないところにゴルジュがあるわけだ…。

 でも、写真で見ると結構なゴルジュに見えたのだが、実物は残念ながら、「なんかなーー」的な雰囲気がプンプンしている・・・。
 だって、だって…。あきらかに、コンビニエント過ぎるゴルジュなんだもん!あの伝説のコンビニゴルジュ「神戸岩ゴルジュ」もびっくり。ゴルジュの上は車も走れるコンクリート道!終了点の3条の滝を上がれば駐車地である。どこかの「親水公園」みたいな感じなのだ。

 いやー、このために3時間かけて東京から来て、さらに見つけるために1時間もさまよっていたのか…。我ながら笑えるぜ!
 まぁ、でもせっかくきたのだしね。それに泳げそうだしね。
 とりあえずウェットスーツ着て、とりあえずライフジャケット着て、とりあえずガチャ持って。。。。うーんでも、ザックは…。いらないや。無駄に濡らしたくないからね。どうせ、こんなコンビニゴルジュ、食料やヘッドライトなどは不要なのである。


 っというわけで、ゴルジュ、いや溶岩流側壁上のコンクリート道を下ること3分。適当なところから沢下りてスタート!

 それからゴールの3条の滝までは滝が4個ぐらいあったかな。泳ぐところも3〜4箇所。
 核心は右上の写真の滝。けっこう、様になってるでしょ!流れが強いぜ。いちおうロープ出したぜぇ。なかなかに楽しかった!

 終了点は駐車地だが、地元のおじさんが農作業をしていて、
 「ずいぶんと重装備なことだ」
 と話しかけられてしまった。
 「いや、世の中、何があるかわかりませんからね〜」
 と答えておいたが、伝わっただろうか…。しかし、そもそもあのおじさんには我々が何をしていたのか、理解していたのだろうか・・・。今となっては不明である

 まぁ、こんな感じ。溯行時間は30分程度だったかな♪結局、どこかな〜どこかな〜とさまよっている時間のほうが長かった…。

 「あたり」か「はずれ」かでいえば、はずれですよ。でも、なんというか、蛇喰渓谷よりは楽しいと思う。まぁ比較対象が悪いか・・・。
 ドラゴンから、「意外とけっこう満足ですよ。でも、あたりというのは、はずれが何個かある中からあるものですしね〜」と暖かいご理解を賜ったのでよかった…。やさしいなぁ、ドラゴン!
 個人的には、いい写真を取れたと思うしね。一つ一つ、なぞを解いていくというのは、それ自体楽しいことであるので、よかったと思う。思いたい。

 なお、見つけるのにこれだけ苦労したんだから、正確な場所は絶対に教えねぇ〜〜!って言っても、実際のところそれほどたいしたところはないので、知ったところで行こう!と思う人はいないだろうけれど、、。でもね、梅雨の長雨や台風の後はもっと水がじゃーじゃー流れて楽しめるかもしれない。だいたい、そんなときはどこもダメだからね。そんなときのために、芝川中流部ゴルジュもコソッと覚えておいてもよい……かもね。ただし、保証はしませんのであしからず。

2013.6.12 鮎島 筆

【記録】
6月8日(土)晴
 溯行開始1030、終了1100

【装備】
ライフジャケット各自、ウェットスーツ各自、ロープ30m
※ロープはいちおう使ったが不要かも。ただし増水時は不明。




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