■中央アルプス/伊奈川/越百川[沢]

2020年9月5-6日 メンバー録:伊佐見(記)・山崎・丸山


9/4

夜、中央アルプス木曽側にある須原駅で前泊。

山越えの361号線が通行止めのため、塩尻ICから下道となり3.5時間ほどかかった。

  

朝、越百川出合にある相の沢発電所へ車で移動。

橋を渡り、左岸林道をしばらく行くと右岸に渡り、巨大な砂防堰堤が現れ、ここから入渓。

  

 

30分ほどで3m滝が現れ、その次に8m滝となり、下部ゴルジュが始まる。

3この8m滝は右岸から落ち口へ明瞭な踏み跡が続いていた。河原を歩くと30分もしないうちに4mCS滝が現れる。

ここが核心とのこと。とりあえず泳いでCS右の凹角へ近づこうと試みるが、泳力なく張り付くところまで行けない。

丸山君は張り付くところまで行ったのだが、惜しくも乗りあがれず。

8m滝

 

  

その巻き道

 

4mCS滝

 

  

結局空身で試み、左岸のホールドから離水。そのままステミングで行こうと思っていたのだが、足が届かなさそうなので少しずつへつりあがっていくとそのまま登れてしまった。ボルダー4級くらい?ラバーソール万歳。でもまだ沢屋には成りきれていないみたい…

  

荷揚げし、後続は水流沿いをフィックスロープで登ることになったのだが、続く山崎さんが苦戦。滝で白泡が立っているところでもがいているのだが、だんだんと水面上に顔が上がってくる回数が少なくなり、何度か顔…手…と出た後、沈んだまま見えなくなってしまった。

  

あれ…あれ?…やばい?とっさにナイフの刃を出して構える。何度も名前を叫んでみるが、大丈夫そうなアクション見えず、刃先をロープに当てるところまで行ったのだが、丸山君から大丈夫そうとの声があり、直後に山崎さんが戻っていった。どうやら白泡が立っているCS裏にエアポケットがあったよう。

  

その後も何度かトライするのだが、なかなか登れず、結局フィックスロープを2本に増やし、一本は手用のアッセンダー、もう一本はアブミを取り付けたアッセンダーとして突破した。山崎さんのアブミがなかなか上がらず、アブミが付いたロープをこちらが手で強引に持ち上げて登ってもらった(丸山君の軍手はココでビリビリに破けた)

丸山君

 

山崎さん フェルトが滑る

 

続く8mくらいの滝は大岩の真ん中にあるクラックを登った。丸山君に肩を貸してもらい、ギリギリのマントリングで乗りあがり、キャメ0.75とナッツとピトンのエイドで登った。エイリアン青くらいあれば頑張ってフリーで行けたかもしれないが、上部スラブコーナーを登る自信なく、プアプロで結構苦労してしまった。

 

直後に続くクランク状は滝をくぐって、オフィズスを登った。奇怪な景色。

 

ここからは泳いで滝突破3連発とのこと。1つ目は滝右の反転流を利用して安全に滝にとりつき突破。今回は水量少なく、簡単だったと思われる。

 

2つ目は水流やや右から白泡に入り込み、ステミングで突破。ステミングで簡単とのことだが、水を吸った荷物が重くてしんどいよ…。

美しいゴルジュ

 

2つ目の滝フェルトで来たことを後悔している図

 

3つ目はどうやら2つ目すぐ先の滝と淵のようで、見た目より水圧強く苦労しそうだったのだが、両手両足のツッパリで流れを越えると滝下にスタンスあり、問題なく登れた。ここも水量次第か。

3つ目の滝 何てことなかった

 

これで初日の大変なところは終了。河原をしばらく歩くと1040m辺りに取水堰堤あり、さらに河原を歩くと下南沢出合となる。下南沢は地形図にも滝マークが2個あり、魚留の滝となっているそうだが、その昔南の尾根を越えたところから食糧確保のため下南沢上流に岩魚を放ったらしく、その岩魚が越百川に下りてきて、下部ゴルジュより上流の釣り師が入れないところに釣られずにたくさんいると下山後出会ったおじさんが言っていたが、どうだろうか。魚影はそれほど多くなかったが、良いサイズの岩魚が河原に打ち上げられて死んでいるのは見つけた。

  

ひたすら歩き続けるといつの間にか上部ゴルジュに入っており、1か所左岸から簡単に巻く。

  

丸山君にプレッシャーをかけられて全力で歩き続け、中南沢出合少し先の右岸砂地に到着したところでゴロっと雷が鳴り、30分から1時間ほど土砂降りとなる。タープを張って雨をしのいでいるうちに沢はあっという間にカレー色になり、焚き火も絶望と思われたのだが、雨後丸山君の文化焚き付け(灯油臭い)と山崎さんのレシートぶち込み作戦で割ときちんと暖をとることができた。

  

 

9/6

テン場発6:00 奥南沢出合6:50 越百小屋へ向かう左俣と右俣本流との二俣8:15 2250m支沢出合9:30 越百山11:00 登山口13:15 もみじ荘15:20

  

小雨降る中朝食を摂って出発。ひたすら河原を歩き、越百小屋へ向かう左俣と右俣本流との二俣を右へ行く。ココから巨岩帯となり、なかなか飽きない。山崎さんは大岩の岩溝を登ろうとした際に2-3mほどフォールしたらしく、お尻辺りを打つ。この辺りは岩が安定していないところが多く、気を使う。

二俣 本流は巨岩帯に

 

  

中間部で5m滝を迎え、その先の2250m辺りで稜線のコルに向かう支沢へ舵を切る。本流はグーグルアースでも見えるように砂地獄となってしまうようで、それを嫌った。一気に標高を上げ、見えている岩場にぶち当たらないよう丸山君のルーファイで辺りの支沢へ入り、30分ほどのハイマツ藪漕ぎで越百山南のコルへ。ここから20分もかからないうちに越百山に立てた。ガスで辺りの展望は良くなかったがなんといっても2613m。満足できる。

  

 

2250mから支沢へ入ったところ。見えている岩壁ではなく、左の支沢へ。

 

後は登山道を下山。頂上直下でまた雨に降られた。2人ほどトレイルランナーを見かけたが、結構知られた登山道なのだろうか。林道に下りてから今朝沢の美しい景色(飛び込みたかった!)を眺めながら2時間ほどでダムの先のもみじ荘に到着。空身小走りで車回収。下山。

 

クモの巣もその他の虫もほとんど見かけず、花崗岩と砂と澄んだ水を泳いでゴルジュを突破し、2600mもある山頂に立てるなんていい沢だった。


 

山登魂HP 山行記録へ