2021年10月10日 晴れ ナベ(記)・Y崎 形態:沢登り
07:10湯泊バス停発→07:20湯川にかかる橋(標高30m)より入渓、遡行開始→09:10橋&堰堤(標高190m)→
14:00堰堤より林道に上がる(標高460m)→15:10入渓点→15:20湯泊バス停
ベースにしている屋久島青少年旅行村から出撃、栗生橋からの始発バスで湯泊へ。始発が早いので青少年旅行村ベースでも島の南側の沢は全然イケる。
※栗生橋から日に10本もバスが出ており、始発は06:39。
バス停から10分で予定していた橋。コンビニエント!要らんものデポして入渓。
湯川(ゆーご)は昨日までの沢(瀬切川、黒味川)とは岩質が異なっており、滝は順層ガバが多く登りやすい一方、色が黒っぽくてあまり美しくない上に、滑る。ヌメリ成分に加えてもともとフリクションがないらしく、ツルツル(足回りはフェルトタビ)。
とはいえ、まだ上に家があるとは思えないような立派な沢。
10m級の滝をいくつか快適に登ると、一旦大きな河原になる。
入渓直後の様子。岩が黒っぽい。
黒っぽい岩は順層・ドガバが多く、登りやすい。ただしフリクションが全然無いのでスリップ注意。
標高190mくらいで橋&堰堤を越えると昨日までの屋久島沢ワールド(デカくて白い花崗岩とエメラルドグリーンの深くて長い淵)となる。
屋久島モードになっても序盤は割と登れる滝が多くて楽しいが、「屋久島の山岳」でV字状岩溝100mと書いてある、ものすごいナメ滝というかチューブ状の滝は、流れにより岩がえぐれてハングし、一部で水流が見えない。
右岸巻き。途中一回チューブの中に降りれる箇所があるので途中まで見に行くが、怖くてチューブには降りず。怖くて無理( ;∀;)
なおここから頑張れば左岸に渡れそうで、さらに左岸側にはクラックがあるのでこれを辿れば相当エキサイティングなクライミングになると思うが、洞窟みたいな水流に万が一飲まれたらと思うと、ちょっとこれ渡るのは怖い…
で、チューブ滝を登るとその上にも攻める気が全く起きない滝がどーんと続いており、引き続き右岸巻き。
結局ほぼ高巻きに終止し、連瀑帯を終える。
やがて取水堰堤(標高460mくらい)が出てくるので遡行を打ち切り林道に上がる。ここもノー藪こぎで実にコンビニエント。
橋&堰堤を越えると、屋久島ワールド開始。
これは確か左岸巻き。
巻こうと思ったが、攻めてみる正面左の岩狙って泳ぐ。
頑張って泳いで上陸
かなり楽しく登れた滝。1P目は右手のクラック、2P目は水線横断して激シャワークライム。
激シャワーするY崎さん
100mチューブ滝。ここからしばらくずっと巻き。
一応左岸にクラック気味のバンドがあり攻めれそうだが、水流がトンネル状になっており、「もしあそこに落ちたら…」と思うとメチャクチャ怖い(笑)
100mチューブ滝の上の滝もまとめて巻いて一旦落ち着くと、再び大滝。攻めるならやはり左岸のスラブだが、ボルトを打たない限り箸にも棒にも掛からなさそう。右岸巻き。
2つめの大滝の上から。海が良く見えて気持ちいい。
最後の滝は簡単に右岸巻きできるが、水線を攻めて遊んだ。
【ナベ感想】
下山も短く、猿も出なくて平和(笑)
取付きの橋でデポ品回収して、バス停の中木原商店でビール決めて終了。
遡行内容的には、後半は高巻きに終止してしまったが特異なゴルジュ(大滝?)を見られて楽しかった。あれを攻めた場合は、沢登り・ゴルジュ突破というよりは大滝登攀の部類に入ると思う。少なくともクライミングシューズは必要だろう。
登るとなればスゴいことになるが、後半の大滝は相当難しそうだ。チューブ状の大滝はワンチャンあるかも?
巻くなら普通の沢登りとなり、巻きは難しくない(長いけど)。
天候不安定な中での短め日帰り沢登りとしてなかなかナイスだったし、青少年旅行村定着合宿組むなら、屋久島一本目の小手ならしとかにもいいのでは?
※ ググったところ、屋久島ガイドが大滝をある程度攻めたラインで登っている模様。さすが地元勢。
【Y崎感想】
前二者に比べてかすかに小ぶり。
とはいえ、まったく侮れない。
谷を横切る橋を越えると息をもつかせぬゴルジュが歓迎してくれる。
中流の小滝に突っ込んでいったのはいいが岩に流木が詰まってジャミングがきまらず、水流中で溺れそうになった。
奇観だったのが中流の岩溝滝。岩溝の脇が深く侵食されてしまっていて、水流がまったく見えない。湯川のすべてを集めたトンネルはどこまで深いのだろう。