2021年11月13日 L高橋、しのやん、ナベ(記)
10年くらい前に、鮎が言い出して登ったルート。
おそらく鮎の記録から火が付いたのだろう、その後ペツルボルトがうち足されたことから人気ルートとなり、なんと出版されているトポにまで載るようになった。
高橋さんとしのやんが行くというので、連れてってもらうことにした。核心ピッチを前回はエイドで登ったので、フリーで登ってみようという課題&他ルートの偵察もできればいいなあという下心もあった。
アプローチは山神宮の裏から河原に降り、二俣の中間尾根に入る道。昭文社地図では破線マークとなっている。
しばらく行くと左俣を渡渉して右岸側に渡り、ここから急登を経て尾根に出る。
都合2Hくらいで毛無岩南側の巻き道との分岐。看板はぶっ倒れている。とはいえテープがたくさんありすぐわかると思う。
(最初高橋さんがこの道を無視して適当にトラバースして変な岩を登りかけた)
下部の4ピッチはアプローチピッチとなるリッジ。1~2Pを高橋さん、3~4Pをナベがリード。2ピッチ目は高度感あってなかなか。4ピッチ目も出だしのフェースをまともに登ると結構難しいと思う(バック&フットでバックの木を使うと楽勝)。
1P目。巻き道から直接取り付く。
下部リッジにて。眺めはいいけど写真映えはしない。
4ピッチ目の終了点はテラスというかコルになっていて、眺めはいいが風が抜けるのでちょっと寒い。なぜか右手のスラブ状の谷底に残置ヌンチャクが見える。
ここから上部の岩壁帯。 5P目、高橋さんが15メートルほど登り、「ナベ、ここが多分核心だぞ」とピッチを切る。 (もし落ちた時ザイル伸びてテラス激突必死なのでピッチ切るのが正解と思います)
ピッチを切る高橋さん
さて核心の6P目。前登ったときはエイドこいてしまったのでキッチリフリーで登りたい。瑞浪だの瑞牆だのでワイドクラックに触り「ガバどころかカチすらない、足も何もない」そういうところでもがいた経験が生きて、脆そうなカチも愛おしく感じられる。サクッと10年越しでレッドポイントできた。脆さを考えると甘めの10bでいいでしょう。出だしの段差を越えるだけなんだけどハイステップするときに使った左手のフレークは今にも剥離しそうで足の立ちこみが重要。幸いフリクションだけはいい。(フレークが剥離したらグレード上昇間違いなし)
核心の段差を越えた後のナベ。この後も若干渋い所があり、「菊」をガバ掴みで登ったところも…
次の7ピッチ目(5.8)は高橋さんがリードしたがとても5.8とは思えず、多分カチやらガバやらが剥離したのではないだろうか。(しのやんも「6P目より難しくなかったですか?」くらいのことを言っており、得意不得意も含めると辛めの10aってとこか?)
なお、高橋さん、下からの「A0こいたらロワーダウンで交代ですよ~」との声援(?)に「うるせーなこのヤロ」と発奮したとの事。いやナイスでした。
7P目をリードする高橋さん
見栄えのする8ピッチ目(最終ピッチ、5.8)は、ここのためにキャメ4番を持っていったがボルトべた打ちで不要な上、必要なサイズは5番だった(笑)
レイバックするしのやん
抜けると頂上はすぐそこ。紅葉が美しい。
岩登って山頂ってやっぱり気分がいい。みんな笑顔。
なお、登りに使った登山道、登りではあまり気にならなかったけど下りはマジでハイグレード。妙にザラザラして滑るのだけど、沢に降りるまでずっと細い尾根なので滑ると結構危険。もし登っている間に日が暮れたらヤバかった…。
初めて道の駅の売店が開いている時間に降りることができ、売店で色々買った。
特に面白かったのがこの「いぶし」。
くるみの食感とゆずの風味、ほんのり甘い味、ほのかに香る青のりと、かなり複雑玄妙な味。
万人受けはしないと思うけどハマる人にはハマると思う。
南牧村の飲食店は全部閉まっていたので下仁田で食べることに。
下仁田、広大な無料駐車場があり、一瞬「ビール飲んでここでビバークして明日帰る」というプランもチラついたが、自重して「エイト」でかつ丼食べて帰京。