■九州/宮崎・行縢山/雌鉾岳南壁[フリー]

行縢山雌鉾岳南壁

期間:2024年1月4-5日

メンバー:増田、伊佐見(記)


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行縢山雌鉾岳南壁 It's my life

 

1ピッチ目(増)ボルト1

ハング下を右へトラバース。ハングの切れ目でボルトにクリップして上のコーナー基部まで直上。壁の表面がポロポロしているが、気にするほどではない。プロテクションは出だしに極小カムとキャメ2、トラバースでキャメ0.3と3だが決められるところを見逃さないように。

 

It's my life 1ピッチ目

 

2ピッチ目(伊)ボルト3

細いクラックが走ったコーナークラックからスタート。下側がすぼまった箇所も多く気持ちよくナッツが決まった。キャメは0.3や抜け口に1番が使えた。コーナーを越えると上半分はフェースになり、アンカーまで。アンカー直下のレッジに立ち上がるところも最後の核心だと思う。

 

It's my life 2ピッチ目

 

3ピッチ目(増)ボルト4

アンカーから左上に向かい、直上。その後右上の細い松まで。案外ボルトがちょうどいいところにあり、安心して登れる(はずだが、マッシーは後半迷っていた)。小さめのカムが有効だったように思う。

 

It's my life 3ピッチ目

 

4ピッチ目(伊)ボルト2

水平クラックから上に伸びる細いクラックを登り、ボルトにクリップしてからは左上のフェースを登る。傾斜があるので腕力が必要だったが、この核心は短く、気負わず越えられた。ただしキャメ1番とマスターカムの黄と青(青はやや不安な設置具合)をセットした後、ボルトまでやや距離があるまま核心ムーブに入るので、クリップできずに落ちて最終カムが外れたらビレイヤーくらいまで落ちると思う。私は不安を感じなかったが、人によっては怖いと感じると思う。

その先は傾斜のゆるいフェース。0.75以下が有効だった。

 

It's my life 4ピッチ目

 

5ピッチ目(増)

スラブをブッシュまで。終了点左上の小さなテラスからは延岡の町並みと日向灘が見渡せて絶景だった。


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行縢山雌鉾岳南壁 Hideji

 

1ピッチ目 11a (増)

HEARTLANDと同じピッチ。ハングを越える。

 

Hideji取付きはHEARTLANDと同じ

 

Hideji 1ピッチ目

 

2ピッチ目 12a 40m ボルト12本(伊)

アンカーから真上へ。傾斜のあるスラブから薄かぶりのフェース。ロクスノ記載のキャメ#2はポケットに入らず。おそらくマスターカムなどヘッドが小型なカムでないといけないものと思われる(特に困らなかったが)。

傾斜が切り替わるところから一連の流れが核心。薄かぶりを越えたところでボルト(7本目?)は足下のさらに下、次のボルトまで甘いホールドと細かいスタンスでレイバックぎみに進まざるを得ず、かなり痺れた。フォールしたら下のスラブに背中から叩きつけられてしまわないだろうか…。ココはボルトがもう1本あっても良いような(ココだけボルト間隔が近くなるけど)。その後もストレニュアスなルートだった。

 

Hideji 2ピッチ目①

 

Hideji 2ピッチ目②

 

3ピッチ目 11c (増)

壁を左上しながら、複数のハングを越えていく。

3つ以上あったか。ホールドが限られ、正解ムーブでないとハングを越えられず、結構パンプした。

 

Hideji 3ピッチ目

 

4ピッチ目 11c(増)

HEARTLANDと同じピッチ。以前登ったことがあるのでマッシーに登ってもらった。何だか欠けているところが増えてるような…。トラッドセクションが相変わらず難しいピッチだった。

 

Hideji 4ピッチ目

 

5ピッチ目 11a (伊)

アンカーから真上のコーナー。ステミングで立ち上がっていかないといけないが、極小カムをセットできる高さまで一歩立ち上がらなければならないが、ろくなプロテクションが取れず(甘くセットしたZ4の0.4)、昔のリングボルトにもクリップしてしまった。その後のムーブも悪く、11aにしては厳しいかも。

 

Hideji 5ピッチ目

 

6ピッチ目 10d (増)

コーナーからスラブを経てトップアウト。

ボルト1本でコーナーを抜ける。ちょっと怖い。

 

Hideji 6ピッチ目


前回と合わせて、今回でこのエリアの4本を登ったことになる。どうやら下部岩壁にもルートが開拓されているようで、良いエリアと再認識した。壁自体はポロポロ表面が崩れたり、大きなホールドのエッジが欠けたりするが個人的には許容範囲内だと思った。大事なホールドは事前にクリーニングしているようなので欠損の可能性は高くないと思うが、引き剥がすように持つのではなく、真下に引く労り気持ちがあれば、欠損のリスクは減らせるような気がした。

 

行縢山南壁(右が雌岳)


【備考】

宿泊に適した場所があまり無いが、風呂食事のことを考えると延岡の街まで戻るのが近くて良さそう。

風呂はふなの湯やヘルストピアが良かった。食事は色々選べるが、今回伺った絹川は値段と盛りが最高だった。ここ最近では最も良い食堂という印象。

 

食事は絹川

 

これでともに650円ほど!(プラス鹿刺し250円を付けてるけど)

マッシーの天丼はご飯がサービス盛りされてるようで(たくさん盛っちゃったとのこと)、普段はこんなラーメン鉢ではないのかも。


 

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